買ったときは勢いよく雨を弾いてくれていた傘も、長く使用するうちにだんだん弾かなくなってきますよね。
撥水力の落ちた傘をたたむとなかなかの水気です。
びしょびしょの傘はカバンにしまえず、荷物と傘で両手が塞がることもしばしば…。
そのうえ、傘についた雨水で荷物が濡れるというユウウツな思いをすることがあります。
撥水力が落ちて水を弾かなくなった傘は捨ててしまう方がいいのかも…と思っていました。
しかし、実は撥水加工の力というのはもろくもある一方で粘り強さもあり、傘の撥水力は家にある物を使って簡単に戻すことができるのです!
お金をかけずに簡単に傘の撥水力を戻すことができるなら、試してみたいと思いませんか?
撥水力を戻す方法だけでなく、傘を長持ちさせるコツについても伝授いたします。
傘の撥水力は戻すことが可能!!撥水加工は粘り強い
傘の撥水力が徐々に失われていることに気づくときが来ますよね。あぁ…もうダメだこれ。買い替えなくちゃ。と思いましたか?
大丈夫です。実は、撥水効果は自力で簡単に戻すことができるのです!
そもそも、傘の撥水加工とはどのようなしくみなのでしょうか。
見た目や体感で、撥水力がなくなってしまった…!と感じることはできるものの、撥水力ってどういうもの?と思いませんか。
雨傘やレインウェアは、生地の表面が撥水加工になっていて、シリコン樹脂・フッ素樹脂でコーティングされている状態です。
撥水加工された傘の購入当初は、生地にコーティングされたフッ素樹脂がピンと立った状態で並んでいます。
その樹脂の上に雨が乗ると水が玉状になり、コロコロと弾かれて下に落ちていきますよね。
このコロコロ感の時代を思いだしましたでしょうか(笑)弾いていますよね!
この、ピンと立った状態のフッ素樹脂が使っていくうちにへたってしまい、隙間から水が入り込み生地に染み込んでしまうのです。
使っていくうちに、とありますが、具体的に原因をあげますね。
手の脂もダメなの!?と思うかもしれませんが、油と油は結合しやすいため、傘をたたむ時に撥水剤の油が手の油にくっついてしまい、傘からはがれてしまうのです。
そのため、傘をたたむときは生地の先端をつまんでたたむなど、日ごろの扱いにも注意が必要です。
ちなみに、傘の裏面、つまり私たちの頭側にある面は防水加工が施されています(傘によります)。
傘の撥水加工(表側)
- 水を弾く
- 泥汚れ、油汚れを弾く(シリコン樹脂・フッ素樹脂でコーティングされているもの)
- 使っているうちに撥水効果が落ちてくることがある
傘の防水加工(裏側)
- 水を通さない(塩化ビニルや合成ゴムなどで作られている、生地の隙間をゴムや合成樹脂を塗りこんである)
- 通気性が悪く蒸れやすい
- 使っているうちに防水効果が落ちることはあまりない
表側の、水を弾く効果は意外にも簡単に落ちてしまうのですね。
でもご安心ください。そんな簡単に撥水効果が落ちてしまい、そのたびに傘を買い替えていたら大変です。
傘の撥水力は家にあるもので簡単に戻すことができます。
つまり、寝てしまったフッ素樹脂を再びピンと立った状態に戻すことができるのです!
傘の撥水力を復活させる簡単な方法とは!?
水を弾かなくなったとはいえ、傘自体が壊れた訳ではないので、捨てるのは忍びないですよね。
傘の撥水力を復活させるためにまず思い浮かぶのは、防水スプレーをかけて再度コーティングする方法です。
防水スプレーをかけて再コーティング
- スプレーを吸い込まないようにマスクをする
- 天気の良い日に外でやるか室内の場合は換気や液だれに気を付ける
- まんべんなく軽めに均一に吹きかける
スプレーを扱うときは注意点も多いですし、スプレーもシリコン系のものとフッ素系のもの、価格も500円~1,500円とそれなりにします。
また、防水スプレーの効果も使用する度に落ちてきますが、そのときにスプレーの成分が生地に残ってしまうと、その部分はスプレーをかける前より濡れてきてしまうことも…!
特に小さなお子さんがいる家庭では、子供がスプレーを吸ってしまわないか、目を離した隙にスプレー缶でいたずらしないか、神経を使いますよね。
しかし、フッ素樹脂でコーティングされた傘の撥水加工は、熱をあてると元に戻ることが分かっているのです!
傘にフッ素樹脂が残っていれば、ドライヤーやアイロンで簡単に撥水力の復活が遂げられます。
撥水力が戻って水切れが良くなれば、使用後の折りたたみ傘もすぐカバンにしまえるので両手が空いて楽チンですよね♪
ドライヤーの場合
撥水力の落ちた傘を、ドライヤーによってよみがえらせる方法はこちらです。
用意するもの
- ドライヤー
やり方
- ドライヤーをかける前に傘を陰干しして完全に乾かす
- ドライヤーを記事から10cm程離して1箇所につき30秒ほど温風をかける
※長くかけすぎると生地が傷むので注意 - 傘の骨部分や生地の先端部分はゆっくり念入りにかける
とっても簡単ですよね!骨部分などは熱くなることがありますので十分ご注意してくださいね。
お手軽にできるので、一度やってみる価値はあると思います。
アイロンの場合
撥水力の落ちた傘を、アイロンによってよみがえらせる方法はこちらです。
用意するもの
- アイロン
- あて布
やり方
- アイロンをかける前に傘を陰干しして完全に乾かす
- 傘を広げてあて布をし、弱にしてゆっくりかける
これだけで熱によりフッ素樹脂がピンと立ち、また水を弾く状態に戻ります。
温度によっては素材が溶けてしまうことがありますので、必ず様子を見ながら慎重に行いましょう。
※ビニール傘は溶けてしまう危険性がありますのでやめましょう。
ちなみに、レインコートの復活にも同じ方法が使えますので、こちらも部分的に試してから行ってください。
ただし、元々フッ素樹脂を使っていないもの・長期間の使用でフッ素樹脂が取れてしまったものにはこの方法を使っても効果はありません。
傘の撥水力を長持ちさせるために
傘を長く使うため、撥水力を長持ちさせるためには、やはり定期的なお手入れも大事です。
実は、そう難しいことをしなくても簡単にお手入れができるのです。
汚れてきたかなと思ったら、中性洗剤を5~10倍に薄めて生地をやさしく洗い、洗剤が残らないようにしっかりシャワーなどで流します。
洗ったあとや使用後は傘を広げて陰干しし、乾いたら直接日の当たらない所へ保管するようにしましょう。
濡れたままにしておくと、生地が傷んだり骨が錆びたりしますよね。
これは言うまでもなく、ひしひしと感じたことがあるかと思います。
また、もともと、傘は開閉する動きしか想定されていません。
使用後に傘を回しながら水を切ったり、横にして上下に振って水を切る、先端を地面にトントンしたり…。
思い当たるふしはありませんか?このような行為は、接続部分や金具に負荷がかかり壊れる原因になってしまいます。
水気を落とす際は、人のいない所で数回開いたり閉じたりするか、傘が地面に当たらないように縦に軽く振る程度にしましょう。
ダイレクトに撥水力を長持ちさせるわけではありませんが、洗剤で洗う、日陰干しする、丁寧に扱うことは、必ず長持ちに繋がります。
私は1本の傘への負担を減らすため、お気に入りの傘を3本購入してローテーションさせています!
頻繁に使わないので、1本分の撥水力を長持ちさせられているのかも…!?
まとめ
- 傘の撥水力は使っているうちに落ちてくるが家にある物で簡単に戻すことができる
- 傘の撥水力は生地の摩擦や手の脂の付着で落ちてしまう
- 傘の撥水力を戻すにはドライヤーやアイロンなどで熱をあてる
- 傘の撥水力を長持ちさせるためには定期的なお手入れが必要
お金を掛けず、傘の撥水力を戻すことができれば、お気に入りの傘が長く使えるようになります。
長く使えれば、買い替え頻度も低くなり、ゴミの削減にも繋がりますよね!
環境のためにも、ぜひ一度試してみてください。
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