あなたは裁縫をしますか?私はあまり器用ではないのですが、小さいものを手縫いするのが好きで、よく裁縫用品店をぶらぶらしています。
ある日、小さいし簡単そうだしマスクを作ってみようと思ったのですが、材料表の中にコットン100%のガーゼ、という謎の言葉を発見。
ガーゼとコットンの違いって何?コットンのガーゼって…?
ガーゼとコットンの違いは?と言われると、その違いが自分の中で明確ではないことに気づきました。
気になって作業どころではなくなってしまったので調べてみました。
結論から言ってしまうと、ガーゼは生地の種類で、コットンは素材です。
ただ、そう単語だけ言われても疑問は晴れないですよね。それぞれの意味についてしっかりと解説します。
また、コットンガーゼの特徴や、代用は可能かまで徹底調査しました。
ガーゼとコットンの違いは?そもそも分類が異なる!
そもそも、ガーゼとコットンは同じグループ分けができません、つまり意味合いが違います。
ガーゼは生地の一つで、コットンは素材の一つです。
なんのこっちゃ!と頭が混乱しそうですが、分かりやすく2つの紹介をするならば、コットン(素材)で作られたガーゼ(生地)が存在するということですね。
詳しく、ガーゼとコットンそれぞれの違いを説明いたします。
より分かりやすくお伝えするために、まずはコットンからご説明しますね。
コットンとは
コットンとは、素材の名前です。綿(めん)とも呼ばれます。
洋服でも素材を確認することがあるかと思いますが、「綿」はよく目にしますよね。それと同じです。
例えば、「このシャツ、綿100%だ!」=「このシャツ、コットン100%だ!」とも言い換えられるわけです。
何から作られているかというと、木綿や綿(わた)などの植物で、自然由来のものとなります。
この綿(わた)の種の周りに白いもこもこした綿花という繊維がつき、その綿花は、種を守る役割を担っています。
この綿花をねじっていき、糸になります。(綿花を押しつぶしながらねじっていくと細い1本の糸になるそう!職人技ですね。)
その糸を織ることで生地(ガーゼなど)になります。
改めて言いますと、コットンは生地になるその前段階、素材の名前です。
正直私は生地の種類だと思っていたので、これは意外でした。
ガーゼとは
上で解説しましたように、素材(例えばコットンや麻)をねじって糸が完成。その糸を織ることで生地ができます。
糸の太さやねじり方、織り方によって生地の名称が変わるのですが、その生地の一つがガーゼになります。
ガーゼは、細くねじられた糸を漂白し、目は粗めで、「平織り」という方法で織ったものになります。
「平織り」というのは、縦の糸と横の糸を交互に一本ずつ交差をさせる非常にシンプルな織り方。
糸を、目を粗く緩めに平織りすると、ガーゼという生地が完成します。
ガーゼは、「ガーゼでできている」とは言いませんよね。つまり素材はなく、生地の一種であるということです。
つまり、コットン100%のガーゼとは、コットン(綿)で作られた粗い平織りの生地布という事になります。
ちなみに、リネン(麻)のガーゼというのもありますよ。
これで、ガーゼとコットンの違いが明確になったかと思います。
ガーゼもコットン素材もマスクに最適!!
素材である「コットン」で作られた生地も、さまざまな素材で完成する「ガーゼ」生地も、特徴があります。
そして、コットンガーゼ(コットンで作られたガーゼ)はマスクに最適と言われています。
まずはコットンで作られる生地全体の特徴をみていき、ガーゼの特徴についてもご説明します。
コットン生地の特徴
コットンで作られた生地の特徴は、いくつかあります。
- 肌触りが優しい
- 吸水性、吸湿性、通気性が良い
- 熱に強い
- 手入れが楽
- 価格が安い
コットンで作られたものは肌触りが良く、例えばデニムやTシャツなどがあります。
誰もが一つは持っているのではないでしょうか?
やはり触り心地は、直接肌に触れる物では重要ですね。
また、水分をしっかり吸ってくれるので、タオルやハンカチなどもコットンのものが多いです。
注意しないといけないのは、吸水性が高い分逆に言うと乾きにくいという事です。
洗濯したあとはしっかりと乾かす必要があり、怠るとカビの原因にもなります。
また、コットンは熱に強いという特徴があります。
アイロンや乾燥機の熱に触れても変質せずに使えるので、鍋つかみや鍋敷きなどにも最適です。
どんなに良い素材でも、普段の手入れに手間がかかると大変ですが、その点でもコットンは安心して使えます。
洗剤で普通に洗濯することができ、くしゃくしゃになってもアイロンをかければ元通りになります。
他の天然素材のお手入れはもっと制約があり大変なので、ここもコットンの利点になります。
注意点として、縮みやすいので買ったら一度水通しをしましょう。
直射日光に当てすぎると色褪せしやすい面もありますが、そこさえ気をつけていればとても扱いやすいです。
そしてなんといっても、とにかく他の天然素材に比べて値段の安いものが多いです。
手軽に手を出しやすく肌にも優しいので、誰もが持つべき素材と言っても過言ではないでしょう。
ガーゼの特徴
次に、ガーゼとしての特徴をご紹介します。
コットン生地の特徴とは重なりますが、織られたあとの「ガーゼ」という形だからこその特徴もあります。
- 生地が柔らかくて軽い
- 肌に優しい
- 速乾性がある
糸が細く織り目が粗い分、空気が多く触り心地が柔らかくなります。
そして密度も薄いため非常に軽いです。同じ素材の他の布と比較すると、織り方の違いだけでこんなに違うのかと驚くほどです。
さらに、なにより、柔らかい肌触りなので、もちろん肌にも優しいです。
硬い素材で毛羽立ちなどがあると、お肌が敏感な時期は痒くなってしまうこともあるのではないでしょうか?そういう心配が非常に低く、安心して使えます。
さらに、目が粗く水を貯めておけないため、速乾性にも優れています。
乾きにくいコットンでも、ガーゼなら濡れてしまってもすぐ乾きますよ。
注意点として、力に弱く変形しやすい点、目が粗く引っかかりやすい点などがあります。
ガーゼは、より大切に扱いましょう。
コットンガーゼはマスクや医療用に使われる
コットンで作られたガーゼは、上記の特徴もあって、マスクや医療用によく用いられます。
そもそもの発端が、ドイツで医療品として使われていたものが伝わったということなので、衛生的に見ても安心して使えますね。
素材も天然のもので肌触りもよく、通気性や吸湿、吸水性に優れているので、どんな方にもどんなときにも使いやすい夢のような生地です。
コットンガーゼのおすすめアイテムとしては、赤ちゃん用の小物や服なども!
肌に優しく赤ちゃんにも安心で、伸びるので動きやすいです。
大人用ならパジャマにすると、夏はさらっとした着心地で快適に過ごせますし、空気を含む分冬も意外と暖かいです。
さらに、汗を吸ってくれるため、寝具にも使えます。
マスクはに関しても、「コットン100%のガーゼで作られています」とうたっているのも多いですが、確かに使うなら…と思いますね!
ガーゼはコットンで代用できる!?傷にはNG
コットンガーゼは、コットンから作られたガーゼです。
だとすると、ガーゼがない!というときに、コットン(スキンケアで使うコットンなど)で代用は可能なのでは?と一瞬思ってしまうかもしれません。
しかし、実際には、ガーゼは、コットンを代用品とすることは難しいです。
使い方にもよりますが、ガーゼを使う機会は、傷口(洗ったあと)に当てたいとき、赤ちゃんのお口拭きをしたいときなどですよね。
コットンは素材ですので、いわゆる繊維がむき出しの状態。
その状態で傷口に当ててしまうと、繊維がついてしまい、剥がすときには…。想像できますよね。想像しただけで痛いです。
けがをしてしまったときに、ガーゼがないと!と思ってしまいがちですが、ハンカチで代用が可能です。
ちなみにこれは余談になりますが、傷に関して言えば、食品用のラップも有効です。洗ったあとにラップを付けましょう。
あくまでも応急処置ですがご参考にされてくださいね。
まとめ
- コットンとガーゼの違いは素材か生地か
- コットンは天然素材の名前で、ガーゼは糸のねじり方や織り方によって名称が変わる生地の一種
- コットンは肌によく吸水性や吸湿性に優れている
- ガーゼは肌に優しく速乾性がある
- コットンガーゼはマスクや医療用に最適
- コットンガーゼで作るなら赤ちゃん用品など、特に肌に触れるものがおすすめ
ガーゼとコットンの違い。意味自体が違いますが、とても関わりの深い物同士ということもわかりましたね。
これで納得して、コットンガーゼ100%でマスクの手作りができます!
慣れてきたら、他のアイテムも挑戦してみたいです。あなたもぜひ作ってみてくださいね。
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