白く粉をふいたようなガサガサのかかと、気になりますよね。
角質を削って保湿すれば良くはなるけど、しばらくするとガサガサが再発…。
それは、根本的な原因が治っていないからかもしれません。
根本的な原因って、水虫じゃないのって話?皮膚科で調べてもらったけど違ったわ。
いいえ。もっと根本的なこと、体の重心のお話です。
なぜかかとの角質が厚くなるのか。その原因として、体重をかかとにかけ過ぎていることが挙げられます。
かかとに体重をかけ過ぎると、皮膚が刺激され、角質が厚くなってしまうのです。
スキンケアも大切!しかし、まずはあなたのかかとの角質が、なぜ厚くなってしまうのかを探ってみませんか?
その角質、ただの肌荒れじゃないかも。かかとにまつわる「なぜ?」にお答えします!
かかとの角質はなぜ厚くなる?重心のかたよりに注意
人の視線が気になって、夏でもサンダルを履けない…。
靴下の繊維がかかとの角質にからんで気持ち悪い…。
一生懸命角質を削って保湿クリームを塗っても、忘れた頃に再発してしまう…。
かかとの角質でお悩みのあなた、なぜかかとの角質が厚くなってしまうか知りたいですよね。
かかとの角質が厚くなる理由には、乾燥や足裏への刺激、新陳代謝の衰えなどさまざまなものがあります。
乾燥についてはよく知られていますね。特に空気が乾燥する秋冬にひどくなるという人も多いです。
しかし、角質が厚くなるもっと大きな要因があるのです。
角質が厚くなるもっと大きな要因とは、重心がかたよって体重をかかとにかけ過ぎてしまう「かかと体重」のことです。
かかと体重で角質が厚くなる
私たちの足は、かかと・小指のつけ根・親指のつけ根の3点で体を支えています。
3点で均一に体重を分担するのではなく、足先に30%、かかとに70%という割合が理想だとされています。
「かかと体重」とはこの3点(かかと・小指のつけ根・親指)のうち、小指のつけ根と親指のつけ根の筋力が弱く、かかとにばかり体重が乗ってしまう足のことをいいます。
皮膚は、圧力や衝撃、摩擦といった刺激を受け続けると、表面の角質が厚くなる性質があります。
かかとにばかり体重が乗ると、皮膚に極端な負荷がかかり、角質が厚くなってしまう可能性があります。
そして角質が厚くなると、脂質や水分が全体に行き届きにくく乾燥しやすくなり、ひび割れたり、亀の甲羅状に亀裂が生じたりします。
つまり角質が厚くなるということは、肌がカサつくことにつながるのです。
私も「かかと体重」の足で、かかとのカサつきはもちろん、立っているだけでも足裏がグラグラしてしまうことがあります。
本来かかと・小指のつけ根・親指のつけ根の3点で踏みしめるところを、かかと1点だけで支えているので、体をうまく支えられずに姿勢がくずれてしまうのです。
言い換えるとするなら、本来3人で分担すべき父親役、母親役、勉強の先生役を一手に引き受けているご家庭のようなものです。
これではかかとは大変ですね。荒れてしまうのもやむなしといったところです。
一体なぜ「かかと体重」になってしまうのでしょうか。
かかと体重になる原因とは
足指のふんばりが効かないため、かかとに体重がかかりすぎてしまう「かかと体重」。
カサつきにもつながる厄介な症状ですが、なぜ足指のふんばりが効かなくなるのでしょう?
足指のふんばりが効かなくなる原因としては、運動不足による足裏や足指の筋肉のおとろえ、骨盤やひざ関節のゆがみによる足の向きのかたよりなどが挙げられます。
私も長年の運動不足で、足の筋肉がすっかり弱くなっていました。
ここで恥をしのんで、靴屋さんで測ってもらった私の足裏をお見せしましょう。
ご説明しますと、青枠の中のシミになっている青いインクの部分が「椅子に座って測った足裏」、その外側の青枠が「椅子から立って測った足裏」を測ったものです。
つまり椅子から立って体重を乗せた足が、どのくらい潰れてしまうかを調べているのです。
ビシッと筋肉のついた足なら椅子から立ち上がってもほとんど潰れず、椅子から立っても、座って測ったものと同じような形になります。
私の場合はといいますと、べったりと広がっています。足の筋肉がないため、足が体重に負けてしまうのです。
また足指にインクがついておらず、ほとんどかかとだけに体重が乗ってしまっていることがわかります。
運動不足の自覚はあったけど、ここまでだなんて…。
このままだとまずい、そう感じた私は靴屋さんから帰宅後、足指の猛特訓をしました。
かかと体重で新陳代謝が落ちる
体重が乗りすぎることで、かかとが刺激されて角質が厚くなることがわかりましたね。
そして角質が厚くなるということは、皮膚に水分が行き渡らず、カサつきにつながることもわかりました。
実は「かかと体重になるとかかとがカサつく理由」がもう1つあるのです。
かかとがカサつくもう1つの理由、それは「かかと体重」でいると足の皮膚の新陳代謝が落ちることです。
新陳代謝が落ちるなんて、怖いわ!
「かかと体重」で足の皮膚の新陳代謝が落ちる理由、それは足が持つ「血液のポンプの役割」が充分に果たせなくなるためです。
足には、歩くことで血液の循環を促す「ポンプの機能」があります。
心臓もまた血液を全身に送るポンプの機能を持っていますが、心臓から最も遠いところにある足は、血液の流れが滞りやすくなります。
そこで、足指と足首をしっかり使って歩くことで血管を伸縮させて、滞りがちだった足の血行が良くなるのです。
足指に体重を乗せられない「かかと体重」では、足のポンプ機能がうまく働かず、血行が悪くなっていく恐れがあります。
血行が悪くなるとかかとの皮膚の新陳代謝も悪くなり、皮膚の生まれ変わりがうまくいかず、角質がたまっていくのです。
かかと体重を治す方法
「かかと体重」ってこわい!治す方法はないの?
とっておきのエクササイズがあるのです!
「かかと体重」の原因は、運動不足などによる足指の筋肉の衰えです。
「かかと体重」を治すには、足指を鍛える「直立重心ゆらし」が有効です。
なんだか必殺技みたいな名前ね。
(そうでしょうか…?)
直立重心ゆらしの方法は以下の通り。足指でしっかり地面をつかむように立つ意識をすると効果的です。
足指を鍛える!直立重心ゆらしの方法
- 直立して立つ
- かかとに重心をかける
- 体を後ろに倒す
- 今度はつま先に重心をかけて、前に倒れる
- 直立に戻る
道具もいらないし、これなら電車の中でもできるわね!
倒れてきそうでこわいのでやめてください。
慣れないうちはグラグラするので、壁などにつかまりながら行うのがおすすめです。
足の爪が伸びていると痛いので切っておいたほうが良いですね。
私はエレベーターやバスを待っているときなど、周りに人のいないところで「直立重心ゆらし」をやっています。
続けていれば足指の力もつきますし、気軽にできるのがいいところです。
そしてもう1つ、「かかと体重」の改善に有効なトレーニングが「タオルつかみ運動」です。
足裏を鍛える!タオルつかみ運動
- 床にタオルを置き、イスに座る
- タオルに足を乗せ、足の指を使ってタオルをたぐりよせる
- 足の指だけでタオルをつかむ。なるべくすべての指を使う
- タオルをはなす
- これを10回くらい行う
座りっぱなしのときにやると効果が出そうね。オフィスワークとか。
オフィスはやめたほうが…。
私は自宅で仕事をすることが多いので、気が向いたときにタオルを敷いて「タオルつかみ運動」をしています。
しかしどうやら「気が向いたとき」ではダメなようで、あまり足指の筋肉はついていません…。
足を測ってもらった靴屋さんの言うところによれば、「外回り営業など、時間に追われてセカセカと歩いている人がしっかりした足をしている」そうです。
自分のペースでトレーニングをしているうちはダメそうですね…。
足を鍛えることは根気がいりますが、かといって「かかと体重」を放置することはさらなる体の不調を招きかねません。
重心が後ろ寄りになるためにバランスを取ろうとして身体が前に傾いて猫背になったり、腰痛や肩こりを引き起こしたりすることにつながるからです。
大切なのは、日頃から自分の足に関心を持ち、正しい姿勢を心がけることです。
かかとの角質の原因は足の重心以外にも
かかとの角質が厚くなる原因はさまざまあり、1つではないケースも多いです。
次に、かかとの角質が厚くなる主要な原因をご案内しますので、ご自身の生活習慣に当てはまっていないかを見直してみてください。
乾燥している
かかとは他の部分と比べて皮脂腺が少なく、肌を保湿する「皮脂膜」を作ることができません。
さらにかかとは汗腺が多く、肌の水分が汗とともに蒸発することでいっそう乾燥しやすくなります。
かかとは他の部分よりも乾燥に気をつける必要があります。
こまめに水分を補給し、かかとの角質をクリームなどで保湿しましょう。
加湿器を使うと空気の乾燥を防ぐことができます。
血流が悪い
血流の悪さもまた、かかとの角質の原因となり得ます。
血液は皮膚の老廃物を回収します。つまり、血流が悪くなると老廃物をうまく流すことができなくなり、肌のトラブルへとつながるのです。
血流は、運動をしたり、青魚やビタミンを取ったりすることで改善できます。
熱いお湯につかっている
熱いお湯につかることは体にいいことのように思われますが、肌を覆っている皮脂膜が溶けて肌を乾燥させる原因となります。
ぬるめのお湯では寒くて入れないというあなたは、脱衣所にストーブを置くなどで冷えを防止してみてください。
お風呂のリラックスタイム、肌にとっては過酷な時間となっているかもしれません。
水虫の可能性も
どんなに保湿しても角質が治らない場合は、水虫に感染している可能性があるかもしれません。
水虫というとかゆみがあるというイメージがありませんか?
「角質増殖型水虫」というタイプではかゆみはほとんどなく、水虫と気づかないまま悪化してしまうこともあるといわれています。
水虫に感染しているかどうかは、皮膚科にいって顕微鏡の検査を受けることでわかります。
かかとの角質にはクリームでしっかり保湿
かかとの角質を治すためには、まずは足の乾燥を防ぐことが大切です。
皮膚を保護・保湿するためのクリームをたっぷり塗りましょう。
尿素入りのクリームは水分保持量を増加させたり、角質をやわらかくしたりすることで角質を取り除き、皮膚をなめらかにする効果があります。
注意したいのは、保湿の前にかかとを洗うのを忘れないことです。
かかとは汗をかきやすいので雑菌が繁殖しやすく、洗わないままクリームなどを塗ることで、雑菌が閉じ込められ、乾燥を悪化させる可能性があるのです。
保湿の前にはあらかじめ角質を除去しておくと、クリームの保湿成分や栄養分が浸透しやすくなります。
かかとの角質を除去するときは削りすぎに注意
角質は、古くなって死んだ皮膚の細胞です。かかとにたまった角質は雑菌や水虫の温床となり、乾燥や冷えなどで角質がガサガサしてひび割れやアカギレの原因となります。
角質を除去することで肌触りや肌の見た目の改善を期待できますが、削りすぎると逆に刺激となり、角質がさらに厚くなってしまいます。
かかとの角質を除去する方法としては、角質用のやすりを使う方法と、角質軟化剤を使って角質をはがす方法の2種類があります。
いずれの方法であっても、角質の除去は肌に刺激を与えるおそれもあり、万人にとって安全な方法とは言えません。
かかとの角質の除去をするときは次の点に気をつけて行ってください。
角質の除去をやりすぎない
角質の除去は肌にとって負担の多い行為です。多くても週1~2回までに留めましょう。
角質専用のやすりを使う
軽石は目が荒く削りすぎてしまいます。必ず専用のやすりを使ってください。
パッチテストをする
やすりではなく「削らない角質ケア」と呼ばれるような角質ケア商品を使う場合、必ずパッチテストをしましょう。
肌に合った方法を選ぶ
乾燥肌や敏感肌の人にとって、角質用やすりは刺激が強すぎる場合があります。
その場合はやすりではなくタオルを使うか、あるいは角質除去をせずにこまめな保湿で肌の水分量を保つことも考えてみてください。
保湿をする
角質を削った後はしっかり保湿をしないとガサガサになってしまいます。
尿素配合のクリームなどを塗り、靴下を履いて保護すると有効成分が浸透しやすくなります。
角質除去の方法
角質用のやすりを使って角質を削る方法をご紹介します。
「削らない角質ケア」商品を使う場合、必ずその商品の案内に従って使ってください。
角質用のやすりを使う方法
- 荒い面と細かい面とがある両面タイプを用意してください
- 荒い面を使って角質を削ります
- 次に細かい面を使って整えます
- 削り終わったら水かぬるま湯で足をやさしく洗い、タオルで充分に水分を拭き取ります
- しっかり保湿する
まとめ
- 体重をかかとにかけ過ぎることで角質が厚くなる(かかと体重)
- 足指の筋肉が衰えることで新陳代謝が乱れ、角質が厚くなる
- かかと体重の原因は足指の筋肉の衰え
- かかと体重を治すには「直立重心ゆらし」や「タオルつかみ運動」などのトレーニング
- かかと体重以外にも、水虫や水分不足など、足が乾燥する理由はさまざま
- かかとの角質を治すためには保湿が大切
- 角質の除去をやりすぎると刺激となり、逆に角質が厚くなることも
何度も再発してしまうかかとの角質に、「一体なぜ?」と戸惑っていたあなた。
その「なぜ」という疑問が、悩みを解決する第一歩となるかもしれません。
まずは体の歪みや生活習慣などをチェックし、「なぜ?」を解決していきましょう。
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