里芋が入った汁物や煮物、美味しいですよね。
私の住む東北では、里芋がたくさん入った「芋煮」という郷土料理もあります。
里芋は私たち日本人の食事に欠かせない食材ですが、買ってきてそのまま置いていると白カビが発生してしまう事があります。
白カビが生えてしまったら、まずはしっかり洗い、皮をむいて中を確認してみましょう。
中身がきれいであれば、食べても問題ない場合がほとんどです。
しかし、食べれるといわれても、適切な処理をしなければ不安ですよね?
そこで、白カビが生えてしまった里芋の適切な処理の仕方や、カビを防ぐ方法をご紹介したいと思います。
ただし食べれるといっても、子供やお年寄りなど抵抗力の弱い人、食べ物に気を付ける必要のある人は慎重に判断してくださいね。
里芋がカビて表面が真っ白に!?中身を要確認!
買ってきたときはカビが生えていなくても、湿度の高い場所や、高温の場所で保存していると白カビが生えてしまう事があります。
じゃがいもや里芋などのイモ類は、保存がきくイメージがあります。
段ボールなどに入れて、冷暗所で保存するという人も多いのではないでしょうか?
特に夏場や梅雨の時期は、高温多湿の環境で里芋に白カビが生えやすくなってしまいます。
しばらく置いていて、「いざ、料理に使おう!」と思って出したとき、白いカビに覆われているのを発見するとショックですよね。
今日のご飯に…と考えていたらなおさら…。
里芋にカビが生えているのを見つけたときは、まず中が無事かどうか確認してみましょう。
やめておいた方がいいときの基準は、においをかいでみて、カビのにおいが強い、異臭がするなどにおいがおかしい場合。
また、中がスカスカになっている、腐って柔らかくなっていたり、水が出てきたりするようならもったいないですが食べない方が良いでしょう。
中を確認してみて、特に腐っている様子もなくきれいな状態なら食べても問題のない場合がほとんどです。
ただしはじめにも説明しましたが、抵抗力の弱い人や、食べ物に気を付ける必要のある人が食べる場合は慎重に判断してくださいね。
里芋がカビたら洗うなど適切な処理が大事!
カビが生えてしまった里芋を食べる場合は洗う、茹でるなど調理前に適切な処理をおこないましょう。
カビをしっかりと取り除いた状態で調理するように心がけることが大切です。
しっかり洗う
まずはしっかりと、カビを洗うようにしましょう。軽く水にくぐらせる程度ではダメです。
指やスポンジを使って、ゴシゴシこするようにして白いカビの部分を落としてくださいね。
はじめにしっかりと洗うことで、皮をむく際に包丁にカビ菌が付着するのを防ぎます。
洗い終わった後は、手をしっかりと洗ってくださいね。
しっかり皮をむく
しっかりとカビを洗い流したら、包丁やピーラーを使い皮をむいていきましょう。このときいつもより厚めに皮をむきます。
中身の外側の、皮に触れていたであろう部分もむくようにしましょう。
厚めに皮をむくことでよりしっかりと、カビを落とすことができます。
このとき、実の中で傷んでいる部分があれば、一緒に取り除いてくださいね。
むきおわったら、包丁やピーラーはしっかりと洗っておきましょう。
里芋自体のカビを落としても、包丁を洗い忘れたらカビが他の食材についてしまいます。包丁の洗い忘れは要注意です。
調理前に軽く茹でる
カビを洗い流して、皮をしっかりむいて、ここまでの処理で見た目がきれいな部分だけ残りましたね!
しかしカビの恐ろしいところは、「菌の繁殖が目に見えない」というところですよね…。
万が一残っているかもしれないカビ菌の恐怖を払拭するためにも、調理前に下茹でしておきましょう。
調理前に下茹ですることで、殺菌しカビのにおいなどを消す事ができます。
沸騰したお湯に入れて、軽く火を通し少しぬめりが出る程度まで茹でてください。
熱湯でしっかり殺菌!これでカビ菌の恐怖に怯えなくてすみます
下茹でし終わったら、いつもどうり調理して大丈夫です。
これで、里芋にカビが生えていても今晩のメニューを変更しなくて済みそうですね♪
里芋のカビを防ぐ方法!正しい管理を知ろう!
カビが生えても食べれるとはいえ、食べるためには、洗ったり下茹でしたり適切な処理をするのも手間がかかって面倒ですよね。
一番いいのは、始めからカビが発生しないように防ぐことです。
始めに説明した通り、湿度の高い場所や高温の場所で保存するとカビが生えやすくなります。
カビを防ぐために、高温多湿を避ける必要があるとはいえ里芋は低温、乾燥に弱い作物です。
里芋の保存に適している環境と、カビが生えやすい条件が似ているのでカビを生やさないためには、十分に保存方法に気を付ける必要があります。
そこで、知っているようで知らないかもしれない?カビを防ぐための里芋の正しい保存方法をおさらいしてみましょう!
皮つきの里芋の保存方法
里芋は生のまま保存するなら、泥がついたままで保存するとカビが生えにくくなります。
カビをできる限り防ぎたいのであれば、泥がついたままの里芋を購入する方がおすすめです。
泥つきの里芋の保存方法は、紙袋に入れるか新聞紙で包み、風通しの良い冷暗所で約1ヵ月程度保存できます。
気温の高くなる季節は、常温保存ではなく新聞紙などに包んだ状態で冷蔵庫の野菜室で保存する方が良いです。
泥がついていない場合は、ビニール袋などに入れて野菜室で約一週間保存できます。
万が一、里芋に傷がついていた場合は腐りやすく、賞味期限も短くなっていますので、傷がついているものから早めに食べるようにしてくださいね。
皮をむいた里芋の保存方法
皮をむいた後は、変色したり乾燥したりしやすいので水につけておきましょう。つける水は毎日交換が必要です。
生の状態で水につけて2~3日は、美味しく頂けます。
それ以上になると味は落ちますが、一週間程度はその状態で保存ができます。
茹でてから保存する場合は、かために茹で保存袋に入れて冷蔵庫なら2~3日、冷凍庫なら1カ月程度保存できます。
私もよく、里芋を茹でた状態で冷凍しておくのですが、調理の際は凍ったまま入れるのがおすすめです。
凍ったまま煮物や汁物に投入して調理すると、味の劣化が少ないのだそうです♪
冷凍しておくと煮物にしたときに、味がしみ込みやすいので煮込み時間の時短にもなり便利です。
里芋にカビ以外の変色が!食べれる基準は?
里芋はカビ以外にも、変色がおこることがよくあります。
カビも心配ですが、変色についても食べて大丈夫なのか知っておかなければ不安ですよね。
里芋の中身が赤くなっていたり、緑になっていたり、変色を実際に見たことがある人も多いのではないでしょうか?
変色の色別に、食べても大丈夫なのかまとめました。
茶色の変色
茶色の変色…。これはもう変色というよりも腐食ですね!
傷んでいるので絶対食べるのはやめましょう!
言われなくても食べる人はいないと思いますが念のためです(笑)
全体的に茶色いようなら、もったいないですが破棄してください。
ごく一部だけなら、カビ同様取り除いて調理してくださいね。
傷んでる部分は、念のため広めに取り除いてください
緑色の変色
里芋の緑の変色は、食べても問題ありません。
同じイモ類であるじゃがいもの場合は、緑の部分があれば毒なので、食べてはいけないとよくいわれますが、里芋の場合は大丈夫です。
緑色の変色は、栽培中に日光にあたって緑化した部分です。
保存中に光に当たった場合に、緑色に変色する事もあります。
じゃがいもと違って、特に食べても害はありませんので安心してくださいね。
赤色の変色
里芋の変色の中でも多いのが、赤の変色ではないでしょうか?
切ってみたら中身が赤いのを見たことがある人も多いと思います。
赤いからといって、赤カビと勘違いしないでくださいね。
赤くなっている部分は、ポリフェノールの一種である「アントシアニン」です。
食べてもまったく問題ありませんので、安心してください。
収穫してから時間がたつと、里芋に含まれる「アントシアニン」が酸化し赤い変色となってあらわれます。
見た目が気になる場合は、米のとぎ汁で煮ると白くなる可能性があります
ただし、赤く変色している部分は味が落ちている事も多いので、味が気になる場合は取り除いてくださいね。
私の場合はあまり細かい事は気にしないので、普通にそのまま調理して食べちゃっています♪
里芋がカビても食べれるなら!おすすめレシピ
ここまでで、何度も「里芋」という言葉を目にしたら、お腹が空いてきませんか?(笑)
カビていても、まだ食べれる里芋がたくさんあるのなら、早めに消費しないといけませんよね。
そこでご紹介したいのが「芋煮」です。「芋煮」とは、山形県や宮城県で主に秋に食べる里芋を使った郷土料理の事です。
山形県や宮城県など東北の一部の地方では、河川敷などで「芋煮」を食べる「芋煮会」が秋の風物詩となっています。
「芋煮会」は複数人で集まってバーベキューと併行して行います。
そして、芋煮には「山形風芋煮」と「宮城風芋煮」の二種類があり、地域によって味付けが変わります。
東北人をこんなにもとりこにしている芋煮、カビが生えても食べれる里芋があれば、食べてみたいですよね?
「山形風芋煮」と「宮城風芋煮」の二種類のレシピを紹介したいと思います。
山形風芋煮
まずは、主に山形県で食べられている山形風芋煮のレシピをご紹介します。
山形風芋煮は、牛肉を使いしょうゆベースで作ります。
材料(2~3人分)
- 里芋 200~300g
- 牛コマまたはバラ肉 100~200g
- 長ネギ 1本
- ごぼう 1/2本
- こんにゃく 100g
- しめじや舞茸 50g
- 砂糖 大さじ2~3
- しょうゆ 大さじ3~4
- 酒 大さじ1~2
材料や調味料の量はお好みで調節して大丈夫です。
作り方
- 里芋は皮をむき、一口大に切る
- こんにゃくは手でちぎり、一口大にする
- ごぼうはささがきにして、水にさらしておく
- キノコ類は食べやすい大きさにさく
- ネギは一口大の斜め切りにする
- 鍋に水、里芋、ごぼうを入れ火にかける
- 沸騰したら、調味料とこんにゃく、キノコ類を入れ中~弱火にする
- 里芋が柔らかくなったらネギと牛肉を入れ、火が通るまで煮る
- 味をみて好みで調味料を足す
芋煮会をするときは、大きな鍋で大人数分を作ります。
材料は、どこの県のスーパーでも買えるものです。
山形県民が大好きな芋煮の味をぜひ、あなたのご家庭でも食べてみてくださいね。
宮城風芋煮
次にご紹介したいのは、主に宮城県で食べられている宮城風芋煮です。
宮城風芋煮は、豚肉を使い味噌ベースで作ります。
材料(2~3人分)
- 里芋 200~300g
- 豚コマまたはバラ肉 100~200g
- 長ネギ 1本
- ごぼう 1/2本
- 大根 1/4本
- 人参 1/2本
- 豆腐 1丁
- 味噌 適量
- 酒 大さじ1~2
材料の種類や調味料の量は好みで調節してください。
作り方
- 里芋は皮をむき、一口大に切る
- ごぼうはささがきにして、水にさらしておく
- ネギは一口大の斜め切りにする
- 大根と人参と豆腐は、一口大に切る
- 鍋に里芋、ごぼう、大根、人参を入れ火にかける
- 沸騰したら中~弱火にし、柔らかくなるまで煮る
- 具材が煮えたら、豆腐、肉、ネギ、調味料を加える
- 味噌がとけたら完成
カビが生えてもまだ食べれる里芋がたくさんあるなら、今日の夜ご飯にぜひ食べてみてくださいね。
ただし、子供やお年寄りなど免疫力が弱い人は慎重に判断することは忘れずに。
まとめ
- 里芋は高温多湿の場所で保存すると、白カビが生える事がある
- 白カビが生えても、中がきれいなら食べても大丈夫な事がほとんど
- カビが生えた里芋を食べるなら、適切な処理が大事
- 皮つきの里芋は泥がついたまま、新聞紙に包み風通しの良い冷暗所で保存する
- 茹でた里芋は保存袋に入れ、冷凍庫で保存すると便利
- 里芋が変色していたら、茶色なら破棄、緑や赤なら食べても問題はない
- 里芋をたくさん消費するなら、東北の郷土料理、芋煮がおすすめ!
里芋の皮に白いカビが生えていたとしても、中を確認してきれいなら食べても問題ない場合がほとんどです。
ただし、子供やお年寄りなど免疫力が弱い人は慎重に判断してください。
食べる際は適切な処理をして、カビをしっかりと取り除いて調理してください。
そして、興味があれば東北の郷土料理「芋煮」も食べてみてくださいね♪
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