幅広い年代にも愛される定番のカレーライス。同じ手間なら一度にたくさん作っておいて、何日かに分けて食べた方が時短になって楽ですよね。
カレーは一晩寝かせたらおいしくなるものだからといって、お鍋のまま何日もコンロの上に置きっぱなしにしていませんか?実はそれNGです!
作り置きしたカレーを何日おいしく食べられるかは、保存方法(冷凍or冷蔵)によって変わってきます。
間違った保存の仕方をすると、意外とすぐ傷んでしまったり、風味が落ちてしまったり…。
作り置き用にたくさん作ったのに腐らせてしまってほとんど捨てることになってしまったら、とてももったいないですよね!
作り置きしたカレーをなるべくおいしく長持ちさせるための注意点や、おすすめの保存方法を紹介しています。
カレーの作り置きは何日もつ?冷蔵と冷凍で違う!
市販のルゥを一箱使い切って作ったカレー。このお鍋いっぱいのカレーは、いったい何日位保存できるのでしょうか?
カレーの作り置きは、適切な方法であれば目安として冷蔵なら2~3日、冷凍なら1ヵ月ほど、おいしく保存することができます。
何日間というのはさすがに無理でも、1~2日位で食べきってしまうし、鍋のままの常温保存はちょっとだけなら大丈夫…と思っていませんか?
気温が低い冬でも1日~1日半ほど、夏や梅雨の時期は半日以上置いておくのは危険です。その理由はのちほど説明します。
常温保存がだめなら冷蔵庫と冷凍庫で何日保存できるか、また、どのように保存するのが作り置きカレーを長持ちさせるポイントなのでしょうか?
冷蔵保存する場合は鍋のままではなく小分けにしてから、冷凍保存する場合は具材に注意しましょう。
冷蔵保存の場合
一度に食べきれない量や、2~3日で食べきることができる量のカレーを作った場合は、冷蔵庫に保存するようにしましょう。
冷蔵庫での保存の目安は2~3日間です。カレーができあがってから3日以上たってしまう場合は、冷凍庫で保存しましょう。
冷蔵庫で保存するとき、翌日も鍋で火にかけて温めるし、鍋のまま冷蔵庫に放り込んでしまいたい!と思ってしまうところですが、グッと我慢です。
鍋は密閉性が低く、空気に触れる部分が多いため、カレーの酸化がすすんで風味が落ちてしまう原因に。
なるべく味を落としたくない場合は、小分けにしてから冷蔵庫で保存しましょう。
鍋の密閉性が低い分、カレーの匂いも外に漏れやすいため、カレーの独特の匂いが冷蔵庫内にうつってしまうのもさけることができます。
冷凍保存の場合
2~3日で食べきれない場合は、冷凍庫で保存して凍らせるようにしましょう。
家庭用の冷凍庫の多くは-18℃以下に設定されていますが、その温度では食べ物が腐ったり、食中毒の原因になるような菌が増えたりということがほとんどありません。
少しでも風味や味を劣化させたくないという場合は、冷凍庫で保存するようにしましょう。
ただし、ジャガイモやニンジンなどの根菜は、冷凍すると中がスカスカになって食感が悪くなってしまいます。取り除いてしまうかフォークで潰してから冷凍するようにしましょう。
肉や根菜以外の野菜も、冷凍すると食感は変わりやすくなります。
気になる場合は、具材を最初から細かくカットしておくことで、食感の変化をおさえることができます。
キノコ類は冷凍するとうまみが凝縮されるので、冷凍したときを考えてキノコ類を具材として使用しておくのもおすすめですよ。
鍋のまま何日かほったらかしは、基本NG、と覚えましょう
では、どうして作り置きしたカレーを常温で保存するのはよくないのでしょうか?その理由と、悪くなってしまったカレーの見分け方を紹介していきます。
カレーの作り置きが常温保存NGの理由とその対策
カレーの作り置きは、なぜ常温で鍋のままの保存はダメなのでしょうか?食べる前に火にかけたら殺菌されて大丈夫なのでは?と思いますよね。
カレーの作り置きを常温で保存すると、熱に強い細菌が多く発生しやすく食中毒の原因になってしまいます。
カレーによく発生しやすく、食中毒の原因になる菌は『ウェルシュ菌』という細菌です。
ウェルシュ菌 |
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熱をかけても生き残る強い菌もいるなんて手ごわい!
カレーができあがったあと、常温で鍋のまま放置したときに、長時間たってもまだ冷めていないということがありますよね?
外の空気に触れる外側の部分から徐々に冷めていきますが、お鍋の中心は意外と熱がこもった状態で温かいままになっています。
この、室温よりも少し温かい状態が、一番菌が増えやすい状態です!
常温で鍋のまま放置して自然に冷めるのを待っていると、菌が増えやすい状態が長く続いてしまい、カレーが菌だらけになってしまうのです。
カレーができあがってからすぐ小分けにすれば、外の空気に触れる面積が増えて温度が冷めやすくなります。
アツアツの状態はやけどが心配だから、とりあえず鍋のまま置いておいて、小分けができる程度の温度になるまで冷ましたい…という場合も、ほったらかしはNGです!
放置して自然に冷えるのを待つのではなく、早めに冷ますことで菌が発生しやすい温度の時間が短くなり、菌が増えにくくなりますよ。
ときどきかき混ぜて中心部分の熱を逃がす、鍋よりも大きいフライパンなどに保冷剤を入れた水をはってそこに鍋ごと付けて置くなど、なるべく早く熱が冷めるように工夫しましょう。
ウェルシュ菌は空気が苦手だそう!
よくかき混ぜるのがPOINTです
賞味期限を過ぎてしまったカレーは、以下のような変化がみられます。保存していたカレーを食べるときには、見た目や匂いをしっかり確認してから食べるようにしましょう。
- カレーが糸を引いている
- 酸っぱいなど変な匂いがする
- 表面が白っぽくなっている
- 表面にカビが発生している
一度悪くなってしまったカレーは、たとえ火にかけて煮込んでも悪いまま。食べても問題がない作り立ての状態に戻ることはありません。
作り置きしたのにおいしくなくなってしまって、全部食べきる前に泣く泣く捨てることに…とならないように、保存方法は注意しましょう。
カレーの作り置きに適した保存容器と保存方法
他の作り置きした料理と同じように、作り置きしたカレーをプラスチック製のタッパーにそのまま入れて保存していませんか?
カレーの特性を考えるとプラスチック製よりガラス製、冷蔵庫や冷凍庫のスペースを考えるとフリーザーパックの保存がおすすめです。
作り置きしたカレーを保存するときに、どういった容器がよいかを説明していきます。
また、プラスチック製容器をそのまま使用する場合の注意点や、冷凍したカレーの解凍時のポイントもおさえておきましょう♪
保存容器は、電子レンジが使えるか、湯せんができるかなど、温めるときの方法も考えて選ぶ必要があります。
ガラス容器
小分け保存用の定番のプラスチック製のタッパーは、カレーの保存に向いていないかもしれません。
カレーのような油分の多い料理をレンジでチンする場合、一部分だけ高温になり過ぎてしまうことがあり、その高温でプラスチックが溶けてしまう場合があります。
できればプラスチック製ではなくガラス製の保存容器がおすすめです。
ガラス容器であれば、カレーの色移りや匂い移りもしにくくて安心です
色移りや匂い移りがしにくい素材としておすすめのホーロー製は、電子レンジは使用不可です。
温めるときに電子レンジを使用したい場合は、別容器に移しかえる一手間がデメリットですね。
プラスチック製のタッパーをどうしても保存に使用したい場合、レンジでチンするときは少しずつ様子をみながら温めるように気を付けましょう。こちらも移しかえるのが無難です。
色移りや匂い移りを避けたい場合は、タッパーに直接カレーを入れずに、一枚ラップを敷いてから入れると予防できますよ。
その場合はラップの耐熱温度も忘れないようにチェックしましょうね。
フリーザーパック
フリーザーパックに入れてから平べったい状態にして、しっかりと空気を抜いて保管するという方法もあります。
薄くすることによって、冷蔵庫や冷凍庫内でスペースを節約して保存ができます。冷蔵や冷凍の状態から温めるときも熱が伝わりやすく時短になりますよ。
袋の状態に移し替えるときは、タッパーなどの容器にフリーザーパックの口を開けた状態で広げておくと移し替えやすいですよ。
ただ、フリーザーパックがレンジや湯せんで使用不可の場合は注意が必要です。対応しているかどうかは事前にしっかりと確認しましょう。
対応していない場合は、中身を耐熱皿に移してから解凍するようにしましょう。
製氷器
一食分にしては少ないけれど、お弁当用やカレー味を付けたいときなど、氷のサイズに冷凍されたカレーがあると便利です。
具材は入れにくいのでカレールゥの部分だけになりますが、使いたいときに少量ずつ使用することができます。サイズが小さいので、解凍するのも簡単ですよ。
料理に使用する場合は、調理の途中で凍ったままポンと入れることもできます。
カレー風味の味付けなどにも使えます♪
カレーライスとして食べるのか、アレンジ料理にして食べるのか、今後の献立を想像しながら、どんな容器にどれ位の量を保存していくか考えるのも楽しそうですね!
まとめ
- 作り置きしたカレーを何日も長持ちさせるポイントは保存方法
- 作り置きしたカレーの保存期間は、冷蔵で2~3日、冷凍で1ヵ月ほどが目安
- 冷蔵のコツは小分けにすること、冷凍のコツは具材を選んで保存すること
- カレーを何日も常温保存すると細菌が発生して食中毒の原因に
- カレーの保存にはガラス容器やフリーザーパックがおすすめ
- カレーの保存容器は温めるときの方法も考えて選ぼう
作り置きしたカレーは、何日で食べきるかによって適した保存方法も変わってきます。保存方法のコツを知って、最後までおいしく食べきりましょう!
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