「年賀状じまい」という言葉が聞かれるようになりました。
高齢になり、不可抗力的に年賀状を出せなくなるケース。
SNSなどで気軽に挨拶を済ませたいからやめたいというケース。
インターネットやSNSの普及、現代の風潮など、さまざまな要因があるようです。
また、2024年10月1日からは郵便料金が上がるのもまた悩みの一つ。
はがきは現行の63円から85円へ。(どんどん上がりますね…)
年賀状をやめたいという気持ちが少しでもあったり、毎年考えることに疲れてしまったり、少しでも悩むのなら、一度読んでみてください。
年賀状をやめたい!と思うけれども、失礼にあたらないかと考えたり、本当にやめてもいいのかと悩んだり、悩むくらいだったらと書き始めて後悔したりしていませんか。
年賀状をやめる理由やきっかけはどんなものがあるのでしょうか?送る側、受け取る側、さまざまな思惑を垣間見てみましょう。
年賀状をやめたい!!やめる理由やきっかけとは
「年賀状」は年始の挨拶として始まりました。
小さなころ、お友達から届いてうれしかった初めての年賀状。
大学生になり、大人と触れ合う機会が増え、一丁前にもらい始めた年賀状。
社会人になり、一気に増えた会社関係者の年賀状。結婚し、結婚式に招待した人への年賀状。
【1年の始まり】という、過ごし方もいつもと違う、特別な雰囲気の中で手にする年賀状。会えない人との唯一のつながりや、さまざまな人の表情や近況を知れる素敵な機会ですよね。
年賀状は、年々自分が成長するごとに増えていく、という印象でした。
しかし、年賀状をやめたい、と思う人は年々増えており、実際に年賀状の発行枚数は近年減少を続けています。
また、それとともに、1人当たりの枚数も、10年前と比べて半分以下なのだとか…!
年賀状をやめる理由やきっかけとなったのはどういったものなのか、実際に聞いたものとリサーチでまとめました。
送る側も、受け取る側も、いろいろと感じることがあるようです。
年賀状をやめる理由やきっかけとなっているもの
- 高齢、終活
- 定年退職
- ライフスタイルの見直し
- 近年の方向にならう
- 携帯やスマホの普及
- SNSの普及
- 転勤、引っ越し
- 受け取る年賀状が少なくなってきた
- 印刷されただけの年賀状が多い
- 知らない子供の写真に興味がない
- 経済的な負担
- 作成にあたって労力の負担
世代によっては、「年賀状」という存在はとても大切なコミュニケーションの一つだったことでしょう。お中元やお歳暮なども同じです。
全く会わなくなった相手でも、お互いの近況を知らせたり知ったり、それが生きる活力となっている場合もあるかと思います。
少し寂しさを感じますが…。時代の流れで変わることもあれば続くこともある。それが正解なのか不正解なのかは誰にも分かりません。
巡り巡って、未来には年賀状の発行枚数が増えるときがくるかもしれない。
ただ、SNSが普及した現代と一昔前では、生活スタイルや状況が激変しました。
本当に、こればかりは「時代」なんだと思います。あなたが年賀状をやめたい、と少しでも思ったとすれば、それは当然の流れということです。
私も実は年賀状じまいをしたその一人です。(執筆当時:アラフォーです)
実際には、「また年賀状の時期…。もうやめようかな、やめたいな…。」と思い始めたのがその3年前くらい。
私の場合は自分の性分もあり、労力の負担が原因です。それでも数年はなんとか年賀状を出していました。
離れている友人の年賀状を見ると近況が分かって嬉しいなと思うものもありましたが、大半が無意味と感じてしまうのが正直なところでした。
だんだんと、ちらほら年賀状をやめます宣言が出てきて、住所の更新も少し大変になってきたときにやめる決断をしました。
年賀状をやめるときの注意点
やめるのはいつでも可能ですが、一度やめてしまった年賀状を復活させるのは極めて難しくなります。
年賀状をやめたいと思っても、まずは本当にやめてしまっていいのか、しっかりと考えましょう。
年賀状をやめるときの注意点をご説明します。
年賀状をやめるときに、人によってやめたりやめなかったりするのは避けましょう。どこでどうつながっているか分かりません。
親族だけやめる、など明確な分け方ができる場合はかまいませんが、のちにトラブルになるようなことは避けるべきです。
そんなことで…と思うかもしれませんが、昨今どういう理由で事件が起きるかわかりません。
年賀状はやめたいけれど、特定の人とはつながっていたいという場合は、年賀状以外でのつながりを持ちましょう。
SNSでつながったり、手紙を書いたり、ときどき近況をメールしてもよし。逆に年賀状だけのつながりよりも身近になるかもしれません。
年賀状をやめるときの注意点をしっかりと読み、決断したうえで次のステップへ進みましょう。
年賀状をやめたいときの友人や目上の人への対応
年賀状をやめたい!と何度も考えたうえで「年賀状をやめる」と判断した場合、早速動きましょう。
まず、どういう方法で相手に伝えるかを決めます。
友人や目上の人に対して、それぞれの方法で考えられるメリットやデメリットがあります。
年賀状じまい。これは悪いことでは決してありませんが、その相手との連絡手段が一つ途切れてしまうことに違いはありません。
やめたい、と思って決断したのなら、悔いのない方法で対応しましょう。
私はというと、メールで伝える人、年賀はがきで伝える人、と分けて伝えました。
年賀状をやめることを直接口頭で伝える
日常的に会っている人や、話をする機会がある場合、直接伝えても問題はありません。
直接伝えることは、文字にして伝えるよりも、相手の反応を見ながら対応することができるのでお互いにはっきりとした意思を伝えることができます。
やめる前に、「年賀状やめたいんだよね…。どう思う?」など、相談してみるのも一つですね。
ただし、相手の反応を見られる一方でデメリットもあります。口頭で伝えることは相手にとって負担があるということです。
その場で聞いても、いざ年賀状を用意するときには忘れてしまうかもしれません。
印刷したあとに思い出したり、言われたことを忘れてそのまま出してあとで気づいたり。
こちら側としては伝えてしまえば終わり、かもしれませんが、出先で伝えられた相手とっては、少し自分本位な手段であることは否めません。
このことからも、あまりおすすめはできません。
ただし、同僚など毎日会うような人であれば、間違えて送られてきてしまっても
お互いにフォローがしやすいため、選択肢の一つにはなります
年賀状をやめることをメールなど普段の連絡方法で伝える
普段から、メールやLINE、SNSのメッセージなどでやり取りがある場合は、この方法でも問題はありません。
本当に仲の良い友人や普段から常にやり取りがある人に対しては、これまでの感謝や理由などを添えれば、はがきを送るよりも気持ちが伝わりやすいかもしれません。
ただし、メールでのやり取りさえままならない相手に対して、急に送ったメールで年賀状じまいを伝えることは失礼に当たります。
そもそもめったに連絡しない相手に対しては、デジタル報告は避けましょう。
この方法は、気軽に話ができて常にメールやLINEで連絡を取り合う
友人などへの対応としてはおすすめです
年賀状をやめることをはがきで伝える
はがきで年賀状じまいを報告をすることは一般的な方法で、なおかつ最も丁寧な方法です。
口頭で伝えると忘れる可能性があるとお伝えしましたが、これはそういう漏れの心配が低くなります。
前の年の年賀状を見ながら、住所変更や苗字変更などを確認し、年賀状リストを更新することが多いためです。
そして、一斉に送れば、誰に伝えて誰に伝えていないのか、という混乱がほぼありません。
口頭や活字で送るよりもしっかりとした区切りを迎えられ、きちんとした対応となります。
はがきは、年賀状で終わらせる方法と、年賀状を見送り、年明けに寒中見舞いとして出す方法があります。
毎年来る人には年賀状、来るか来ないか分からない人には受け取ったときに寒中見舞いとして、という分け方でもいいでしょう。
年賀状をやめるときの文例と書き方のポイント
年賀状をやめたいと思うことは自然なことで、うしろめたいことはありません。
「年賀状」は、非日常的なものであり、1年に1回の「挨拶」として特別にやり取りしてきたものです。
だからこそ、年賀状をやめると決めたら、しっかりと準備をして、年賀状じまいを迎えましょう。
基本的には、「自分は若者だから」「自分は高齢だから」と分けず、年齢に関係なくしっかりと丁寧に伝えることが重要です。
年賀状をやめるときの文例と実際にかくときのポイントなどをご紹介します。
友人、目上の人と分けたいところですが、年賀状の印刷を考えると統一したほうが楽なので、印刷部分は基本目上の人に合わせた文章でよいでしょう。
「理由」と「意思」で文例をあげてみました。
下記の文例をベースに、送る人たちの全体像や自分の性分などを踏まえて、組み合わせてみましょう。
年賀状をやめるときの文例「理由を伝える」
年賀状をやめるときの「理由を伝える」文例です。
一身上の都合により… |
昨今の趨勢に鑑み… |
時代の移り変わりもあり… |
我が家も時代の流れに合わせ… |
本年より年賀のご挨拶を一部メールに移行しており 来年からは… |
昨今の デジタル環境への移行に習いまして… |
家族で話し合った結果… |
早いもので子どもたちも成人を迎えました |
自身も高齢と呼ばれる年齢になりまして… |
気付けば還暦を過ぎ 従来のお付き合いも難しくなって参りました |
年賀状をやめるときの文例「意思を伝える」
年賀状をやめるときの「意思を伝える」文例です。
この年賀状をもち 皆さまへの年賀状は最後とさせていただこうと思います |
誠に非礼ではありますが これ以降の年始のご挨拶は 控えさせていただこうと思います |
私事ではございますが 年賀状でのご挨拶を 今後は控えさせていたただきます |
誠に勝手ながら 年賀状によるご挨拶は これまでとさせていただきます |
どなた様にも 年賀状によるご挨拶は これで最後にさせていただこうと考えております |
大変恐縮とは存じますが 年始のご挨拶も今年限りで失礼させていただこうと思います |
気遣う言葉や代替案などは、必要な人のみに自筆で添えて書くとなおよいでしょう
【長年に渡りあたたかい年賀状を賜り ありがとうございました】
【誠に勝手ではございますが どうかご容赦ください】
【LINEはつながっているので また連絡しますね】
言ってしまえば、「面倒くさいから」「ほとんど義理だから」「やめたら大半は連絡もしなくなる」というのが現状かもしれません。
しかしながら、これまでのやり取りは、ご存命であることや近況がわかるなど、少なからずつながっていたわけですので、無駄ではなかったはずです。
最後は丁寧に、気持ちよく、お互いにすっきりとできるように伝える姿勢が大事だと思います。いつどこで会うかもわかりませんので。
まとめ
- 年賀状をやめたいと思う理由やきっかけを知ろう
- 年賀状の発行枚数や一人当たりの枚数は年々減っている
- 年賀状をやめたいと思うのは、時代の変化による自然な流れ
- 年賀状を続けることもまた一つ
- 年賀状をやめる前に、注意点を知っておくこと
- 年賀状をやめるとき、友人や目上の人への対応には3つの方法がある
- 年賀状をやめるときの文例は友人も目上の人も基本は同じ
年賀状は1年に1回の挨拶。それを大事に思っている人はたくさんいるでしょう。
だからといって、自分が大変な思いをして出すものでもありません。
年賀状をやめたいと思うことは、どんな人でも自然な流れで、いつかはみな思うことかもしれません。
一度よく考えて、それでもやめると決断したら、しっかりと丁寧に「年賀状じまい」をしましょう。
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