ニートフットオイルの使い方をマスター!!自分だけの革を育てよう♪

暮らし

今あなたが手にしているのは(手にしたいのは)「Neat’s-foot oil」というラベルが貼られたビンですね?

革製品のお手入れアイテムのひとつで、読みはニートフットオイル。

レザークラフトの職人や、革製品を大切に使う人が持っています。

革製品ってステキですよね。使うことによる経年変化を楽しみつつ、ひとつのものをお手入れしながら長く愛用する…。

そんな使い方は、去年の流行ですら今年には時代遅れになりかねない現代において、なんとも粋なものです。

でも、革製品もニートフットオイルも、世の全員が持っているわけではありません。

使い方を誰にもきけない、なんてお困りではありませんか?

ニートフットオイルの使い方についてなら、この記事をぜひ参考にしてください。

丁寧なお手入れで、あなただけの革製品を育てましょう!

 

 

ニートフットオイル使い方の基本

革製品は、普通に使ってさえいれば、革が極端に乾燥することはありません。

普段のお手入れは、ブラッシングか優しいから拭きで十分。その上で時々オイルを使ってお手入れすると、革は長持ちするのです♪

ニートフットオイルは革製品のお手入れアイテムのひとつで、銀面(ぎんめん)に塗って革を保湿するものです。

使い方といえばそれだけなのですが、そこは経年変化を楽しむ革製品。

適当に塗ってしまうと、きれいな経年変化が期待できないことも…。

革は、一度変化してしまうと、元に戻ることはありません。

それが味であり良いところである一方で、手入れをやりすぎた!と思っても取り返しがつかないということでもあります。

革特有の経年変化を失敗せず楽しむために、ニートフットオイルの使い方をしっかり確認しておきましょう。

革製品における用語解説①

  • 【銀面】ぎんめん:革の表側で、一般につるつるした面のこと
  • 【床面】とこめん:革の裏側で、一般に毛羽立っている面のこと

※ただし、起毛が特徴のスウェードやベロアは、銀面と床面が逆になります。

 

①ブラッシングで汚れを落とす

まず、ブラッシングで銀面についている汚れを落とします。

前回のお手入れでクリームを塗っていたのなら、残っている余分なクリームはリムーバーで落としておきましょう。

これは、汚れや余分なクリームがついたままニートフットオイルを塗ると、革に汚れが染み込んでしまうためです。

また、この後の③の作業をやりやすくするために、外せるパーツがあればこのときに外しておくといいですね。

 

②ニートフットオイルを塗る準備

次は、ニートフットオイルを塗るための準備をします。

ニートフットオイルを塗るための道具ですが、調べてみたらいくつか種類がありました。

ニートフットオイルを塗るときのオススメ道具一覧
ウールピース羊の毛。柔らかいため、塗るときに革を傷つけない
ハケ段差など細かいところも塗りやすい
コットン安価で手に入りやすい
柔らかい布綿100%Tシャツのハギレなど。不用品の再利用で地球と家計に優しい
馬毛ブラシごく薄く均一に塗れる
手や指自在に扱えるが手を洗うときに大変

どの道具を使うかはお好みですが、使い方の共通点をお伝えしておきます。

ニートフットオイルを全体に広げ、均一に浸透させておくことです。

ウールピースなら1滴垂らして、くしゃくしゃともみこんで浸透させます。足りなければもう1滴垂らしてくしゃくしゃ。

ハケやブラシも、1滴ずつ毛先全体になじませます。

コットンや布は、オイルを染み込ませたら固くしぼります。

手や指で塗るときは、体温であたためながら広げます。

ここで道具にオイルを均一に浸透させるという準備ができていないと、悲劇の幕開けです。

塗り始めの一ヶ所だけ、ニートフットオイルが濃く染みてしまいます…。

それだけで即アウト!とまではいきませんが、やり直しがきかないのが革製品。

オイルは革にすぐ吸収されてしまいますから、量についてはやりすぎ厳禁です。

 

③ニートフットオイルを塗りこむ

②で道具の準備ができたら、銀面全体にすばやくニートフットオイルを塗り込みます。

繰り返しますが、すばやく、薄く、均一に。表面を優しくなでるくらいにしましょう。

オイルの量は、これで塗れているの?と不安に思うくらいで十分です。

革の銀面がちょっとしっとりしたかな、と感じたらOK!

 

④から拭きをする

ニートフットオイルを革の銀面全体に薄く均一に塗り込めたら、すぐに乾いた柔らかい布でから拭きをします。

ニートフットオイルを革全体になじませるためと、余分なオイルを拭き取るためです。

気を付けていたのにうっかりオイルを塗りすぎてしまった!と思ったら、ここでできるだけ拭き取っておきましょう。

この時も、革を傷めないように、力は入れすぎないこと。

これで、ニートフットオイルを使ったお手入れは完了です。

 

 

レザークラフトにおけるニートフットオイルの使い方

一般的なお手入れとしてのニートフットオイルの使い方はわかりましたね。

その上で、レザークラフトを楽しむ人の視点を知ると、ニートフットオイルの使い方はもう少し広がります。

レザークラフトの世界でニートフットオイルがどう使われているか、ちょっとのぞいてみましょうか♪

 

革を保湿する

レザークラフトにおけるニートフットオイルの使い方一つ目は、保湿目的です。

材料として用意したヌメ革が乾燥していることがあります。その場合、作業中のひび割れを防ぐため、作業前に革を保湿します。

逆に、今すぐに使わないヌメ革を保管する際、乾燥防止で塗り込んでおくこともあるようですね。

レザークラフトの初心者からベテラン職人まで、幅広く使用されているのがヌメ革です。非常に丈夫で扱いやすい革とされています。

革製品における用語解説②

  • 【ヌメ革】タンニンでなめした、きなり色の革。基本的に、染色・加工されていない状態。非常にデリケートである一方、最もエイジングを楽しめる。

※実際には、染色や加工があるものもヌメ革と呼ばれることがあります。

※本記事におけるヌメ革は、染色・加工されていない状態という元来の意味で定義し、使用しています。

 

革のエイジングを促進させる

レザークラフトにおけるニートフットオイルの使い方二つ目は、エイジング促進を目的としたものです。

ニートフットオイルにはヌメ革のエイジング、つまり経年変化を早めるという働きもあるのです。

レザークラフトでは、仕上げにエイジング目的でオイルを塗る、という使い方もするのです。

これはレザークラフト職人でなくても、おろしたてのヌメ革製品を持つ人なら誰でもできます。

具体的にどうするかは、この次に説明していきますね。

革製品における用語解説③

  • 【エイジング】革の経年変化。色や光沢、手触り、形が、長年使いこむことで変化すること。革の加工の仕方によってエイジングの度合いが異なる。

 

 

ニートフットオイルでエイジング促進

丁寧にエイジングされたヌメ革は、ほどよくくたっとして手になじみ、あめ色と呼ばれる深みのある茶色に変化します。

長年使うことで自然とエイジングさせていきたい、という場合も、一日も早くエイジングさせたい!という場合もありますよね。

そんな待ちきれないときのために、ニートフットオイルがお役に立ちます。

ニートフットオイルを新品のヌメ革製品に均一に塗り、日光浴をさせることで、エイジングが促進されるのです!

その早さ、体感にして3倍速くらいでしょうか。せっかちさんも納得のスピードです(笑)

ニートフットオイルの使い方については、先ほど説明した通りですので省略します。

ここでは、作業時の注意点3つと、エイジングについての説明を記載しておきます。以下、参考にしてくださいね。

 

革は日陰で日光浴

エイジングに欠かせないのが日光浴。室内の窓際や屋根のあるベランダなどに置き、日焼けさせることでエイジングを早めるのです。

ただ、日光浴!日焼け!と言われると、夏の日差しの下、海辺のビーチチェアに寝そべって…、という構図が浮かびますよね(私だけ?)。

でも、このイメージどおりに直射日光に当てるのはNG!

おそらくご自身のお肌で経験があると思いますが、直射日光による過度な日焼けは乾燥の原因となります。革にも乾燥はNGでしたよね。

ですので、革製品は日陰で日光浴をさせるようにしてください。

ことばが矛盾している気もしますが、日陰で日光浴、覚えておいてくださいね(笑)

 

ひっくり返すことを忘れない

まずは例え話から。あなたは真夏に海辺のビーチチェアで、あお向けになってお昼寝をしました。さて、その結果は?

体の前だけがこんがり焼けて、背中側は白いまま!という悲惨なことになるでしょう。もう想像しただけでイヤだ…。

革製品にも同じことが起こります。ひなたに向いた一面だけエイジングが進み、他の面と色味の差が出てしまうのです。

それを防ぐには、日光浴中にひっくり返しながら、どの面も同じように焼いていくこと。

たとえばコインケースで、フタ部分に1日かけたのなら、翌日は底面を日焼けさせます。翌々日はさらに違う面を。

パーツがあるなら、外せるものは外した状態で個別に日光浴。

コインケースの内側も忘れずに、ひなたに向けて焼きましょう。

最終的にどこから見ても同じような色味になれば、最初のエイジングは成功です!

日数はかかりますが、革の様子を見ながらじっくり楽しみましょう♪

もし革でなくご自身の日焼けについて気になってしまった方は、以下の記事もご参照くださいね。

日焼け止めは冬も毎日必須!しみしわ対策は冬のケアが肝心だった!?
真夏はしっかりと塗る日焼け止め。でも冬は?冬の紫外線は強いの?冬、日焼け止めは塗らなくてもいい?そんな悩みに答えます!冬でも日焼け止めは必須です!日焼け止め理由とともにその効果的な使い方までご説明しています。これでもう迷うことはありません。

 

自然なエイジングとの差に注意

さて、ここまでのエイジング促進について、1点だけ承知しておいてほしいことがあります。

この方法で促進させたエイジングは、自然なエイジングと必ずしも同じ色味にはならないということです。

ヌメ革は未加工の革ですが、オイルを全体に含ませる加工をされた革はオイルレザーと呼ばれます。

ニートフットオイルで促進させたエイジングは、このオイルレザーをエイジングさせたような風合いとなる可能性があるのです。

オイルレザーは、ヌメ革よりも濃い茶色に変化していきます。それはそれで、とってもステキな色味です。

でも、あくまでもヌメ革がエイジングした風合いが好き!という人は、この方法はやめておいた方が良いかもしれませんね。

 

そもそもエイジングって?

改めて、革製品におけるエイジングとはどういうものか、確認しておきましょう。

ヌメ革は普通に使っているだけでも、手のあぶらや太陽の紫外線を吸収し、色味や質感が変わっていきます。

これが経年変化、またはエイジングとよばれるものです。

そして、よくお手入れをされたヌメ革は、多少の傷はなでると消え、少しの雨ならはじきます。革のポテンシャルがすごい。

私たちが革と聞いて真っ先に茶色を思い浮かべるのは、エイジングされた革をイメージしているからなんですね。

自分のお肌であれば全力でアンチエイジングですが、革製品については積極的にエイジングをしていきたくなります!

自分好みの風合いになるよう、じっくりと育てたいものですね。

 

 

ニートフットオイルはホームセンターで買える?

ニートフットオイルは、ホームセンターや東急ハンズ、ネット通販で購入できます。

ホームセンターや東急ハンズであれば、レザークラフトコーナーにあると思います。

普段のブラッシング用のブラシや、この記事で紹介したウールピースなども、ホームセンターに行ったらついでに見ておきましょう!

また、オイルを購入する際は、成分をよく確認するようにしてください。

ニートフットオイルコンパウンドという商品があるのですが、これは鉱物油が混ざっているものになります。

コンパウンドは直訳すると「混ぜ合わせる」という意味ですが、この場合は研磨剤が混ざっているオイルを意味します。

安価であり、汚れを落とす効果もあるコンパウンドですが、革を傷つけることがあるので、購入するときはよく検討してください。

やはり、ニートフットオイルは牛脚油(ぎゅうきゃくゆ)100%のものがおすすめです。

初めてなら、少量サイズから買ってみるのがいいかもしれませんね。

牛脚油って何?という疑問には、次でお答えします!

 

 

ニートフットオイルを効果的に使おう

ここで改めて、ニートフットオイルという耳慣れないオイルについて紹介しておきます。

ニートフットオイルとは何かを理解して、より効果的に使えるようになりましょう!

ちなみにニートフットオイルは、もともとは乗馬をするときに使う馬具のひとつ、鞍(くら:座るところ)を作るのに使われていたそうです。

確かに、光沢があってエイジングがされている印象がありますよね。

 

ニートフットオイルとは

ニートフットオイルは牛脚油とも呼ばれ、牛の足から加熱抽出してできる油です。食用ではありませんのでご注意を。

液体で、高い浸透性を持ちます。すでに説明した通り、革を保湿したり、エイジングを促進したりする効果があります。

ヌメ革は牛の革なので、ニートフットオイルとの相性は抜群!

革の奥までオイルが染み込み、効果的に栄養が行きわたるのです。

牛革の他、ヤギや馬の革にも、銀面がつるつるしていれば使えます。

起毛が特徴の革や、ワニやゾウのように牛に似ていない動物の革には、使わない方が良いでしょう。

 

たっぷり塗り込んでもいい?

ここまで一貫して、ニートフットオイルは少量ずつ使いましょう、とお話ししてきました。

でも実は、たっぷり使っても間違いではないのです。

というのも、ヌメ革をどうエイジングしていくかは、その人の好みひとつだから。

ニートフットオイルがヌメ革にもたらす効果としては、保湿とエイジング促進の2点でしたね。

たとえば、ひび割れ寸前まで乾いてしまった革をお手入れするときには、色が変わるくらいまでオイルを塗りこんだ方が良いでしょう。

また、おろしたてのヌメ革アイテムを早急にエイジングしたいときは、やはりたっぷり塗ってから日光浴させると良いと思います。

このように、ニートフットオイルの性質を理解した上で利用するならば、たっぷり使うのも効果的であるといえます。

ただ、過ぎたるはなお及ばざるが如し、ということわざがありますよね。

何事もほどほどが肝心で、たとえ良いことであってもやり過ぎれば害になる、という意味です。

オイルを吸いすぎた革は、やわらかくなりすぎて型崩れしたり、色落ちしやすくなったりするのです。

革の経年変化はやり直しがきかない、ということだけは肝に銘じた上で、自分好みの量でニートフットオイルを使ってくださいね。

 

 

まとめ

  • ニートフットオイルは革製品の手入れ時に使用する
  • ニートフットオイルを塗り込むときは、すばやく、薄く、均一に
  • ニートフットオイルは革のエイジングを促進させる
  • 日光浴は日陰で。すべての面を均等に日焼けさせる
  • ニートフットオイルで促進させたエイジングは、自然なエイジングとは異なる
  • ニートフットオイルはホームセンターなどで買える
  • ニートフットオイルは、基本的には少量ずつ使用する
  • ただし、目的によってはたっぷり使うのも効果的

傷ひとつないピカピカの新品も美しいけれど、世の中には年月を経てこその美しさを感じる、粋なものが存在します。

それはたとえば、アンティークやレトロ、ヴィンテージ…。

もっと身近なものであれば、日々の使い方次第で経年変化が楽しめる、ヌメ革製品。

年を経るごとに自分にぴったりの色や柔らかさになっていく、その過程も込みで愛しいものです。

この記事でニートフットオイルの使い方を理解したあなたは、もうそのスタートラインに立っています。

ヌメ革製品について、そのお手入れ、エイジングのやり方。

あなたが手にしているニートフットオイルの使い方ひとつで、あなただけの革になっていくのです!

さぁ、素敵な世界にようこそ。世界にただひとつだけ、あなただけの革をそだてましょう♪

コメント

タイトルとURLをコピーしました