サボテンは観葉植物の中でも非常に人気がありますよね。
さまざまな植物の中でも、比較的育てやすいというイメージがあるのではないでしょうか。
しかし、実際に育ててみると「ちゃんと水をあげていたのに枯れてしまった…」というトラブルも少なくありません。
私も初めてサボテンを買ったときは、元気に育つように毎日水をあげていたのですが、正しい水やりの頻度を知らずに水をあげ続け、ついには枯らしてしまいました…。
サボテンにおける水やりのタイミングは、土の乾き具合と、季節ごとの環境の変化を見極めることにあります。
サボテンの最適な水やりの頻度や、水をあげるときのコツ、季節ごとの水やりの仕方について解説しています。
正しい水やりのタイミングを知って、元気なサボテンに育てましょう!
サボテンの水やり頻度は?タイミングについて解説!
まず、サボテンは1日に何回あげるという決まりはありません。
サボテンは元々乾燥した地域に生えているため、実を言えば頻繁な水やりをする必要が無いのです。
かといって水をあげないと枯れてしまいます。簡単なような難しいような…それなりに繊細な植物なわけです(笑)
土の乾き具合を見る
そこでサボテンに水やりをする頻度の基準になってくるのが「土が乾いているかどうか」ということです。
サボテンは元々砂漠などの乾燥地帯に生息していることは、なんとなく想像がつくかと思います。
つまり、サボテンにとっては乾燥している環境が最も居心地の良い環境であると言えるでしょう。
むしろ、土が常に湿っているような状態は、サボテンにとって良い影響はありません。
土が完全に乾ききったら水やりをする合図です。土が乾いているか見た目で判断しづらい場合は、以下の方法を試してみてください。
土が完全に乾ききっているか確認する方法
- 鉢の重さで手でもって確認する
※水やりで水分を含んでいる鉢の重さと乾いている状態の鉢の重さを覚えておく - サボテンの土に竹串を刺してついた土を確認する
※竹串がしめっている、湿った土が竹串についている、などがなければ乾いている状態 - 鹿沼土をサボテンの土に混ぜる
※鹿沼土は土の乾き具合によって色が変わるため、見た目で判断しやすい - 水分計をサボテンに刺し、水分度を測る
何か特別な道具を買い足さなくてもよくお手軽にできるのは、重さを覚える方法や竹串を刺す方法ですね。
しかし、コツを掴むまでは鉢の重さがわからず、見極めることが難しいと思うかもしれません。
私のおすすめは、土に鹿沼土を混ぜてしまうことです!
土に鹿沼土を混ぜることで、土が乾いているかどうかが色を見ることによって一目でわかり、初心者にも水やりのタイミングがわかりやすいからです。
ただし、鹿沼土は強い酸性の土であげすぎはサボテンの体にあまり良くないので、必ず少量ずつ混ぜていくようにしてください。
また、土の表面が乾いているように見えても、中はまだ水分を含んでいることがあります。
土の表面が乾いているように見えたら、そこから2〜3日置いて水やりをするくらいがちょうどいいタイミングですよ。
大切なのは、サボテンに水分を含ませすぎないということになります。
もし水やりするタイミングかどうか判断に迷った場合は、勇気をもってあげないようにしてみてください。
土がまだ乾いていない内に水やりすることを繰り返していると、根が腐ってしまう原因になります。
根腐れをしてしまったサボテンは元には戻らないため、水のあげすぎには一層気を付けましょう。
季節を考慮する
また、水やりの頻度を数字で表してほしいという人もいると思います。
実は、季節によってもサボテンの水やりの最適な頻度は違います。
季節別に見るサボテンの水やり頻度 | |
春 | 2週間に1、2回程度 |
夏 | 1ヶ月に1回程度 |
秋 | 2週間に1、2回程度 |
冬 | 1ヶ月に1回程度 ※成長度によるが、ほぼ断水でもよい |
特に冬のサボテンはあまり水分を必要としないので、あまり水をあげないようにしましょう。
冬に限ってはほぼ断水状態となります。季節ごとの水の与え方については、次の章で詳しく解説しています。
このように、水やりの頻度についての基準もありますが、サボテンや土の様子を見ながら水をあげるのが一番です。
サボテンが元気でいられるためにも、ぜひ毎日サボテンの状態を気にかけてあげるようにしてくださいね。
サボテンの水やりは冬や夏で水の量を変えるべき!!
サボテンの水やりをするタイミングがわかったら、次は水の量について見ていきましょう。
水やりのタイミングが完璧だったとしても、水の量を誤ってしまうとサボテンを枯らす原因になってしまうので、こちらもとても重要です。
重要な水の量は季節によって変わってきます。サボテンには水を多く吸収できる時期と、あまり多くの水を吸収できない時期があるからです。
あまり水を必要としない季節に水をあげすぎてしまうと根腐れの原因になります。
サボテンの水やりで最も多いトラブルがこの根腐れなのですが、季節の移り変わりに注意して水やりをすることによって、根腐れを防げます。
春と秋のサボテンの水やり
サボテンには活発に生長する成長期と、あまり大きく成長しない休眠期があります。
この成長期と休眠期で水の量を変えることによって、サボテンが常に快適な水分量でいることができます。
サボテンの成長期は1年を通して気温の高い4月〜9月頃と言われ、この時期は十分な水分量が必要です。
サボテンの種類によっても違いはありますが、特に暑い真夏を除いた春と秋が、サボテンが最も成長する季節です。
成長期に伴って蓄えなくてはならない水の量も増えるため、春と秋は他の季節よりも水はたっぷりとあげましょう。
じょうろなどでサボテンの上から洗い流すようにかけてあげると良いです。
サボテンが育つ時期では水の量も頻度も変わってくることを覚えておきましょう。
春と秋にあげる水の量の目安は、あげた水が植木鉢の底から流れてくるくらいがベストです。
そんなに多い量の水をあげてしまうのかと驚かれましたか?
成長期はサボテンの水の吸収率が高いことや、気温が高く蒸発しやすいことから、たっぷりと水を与えることがサボテンの健康に繋がります。
夏のサボテンの水やり
サボテンは暑い地域に生息しているため、夏の暑さには強く、たくさん成長するイメージがあるのではないでしょうか。
実は真夏は、冬よりはサボテンが成長する季節ですが、春と秋ほどではありません。
春と秋にあげていた水の量よりは少し少なめに与えるようにしましょう。
さらに、暑いからといって水をあげすぎてしまうと蒸れて根腐れの原因になってしまうので、水のあげすぎには注意しましょう。
梅雨も同様に蒸れやすいので、サボテンの様子をよく観察しながら水の量を調節してください。
雨の日が続くと湿気も多いため、土が乾きづらくなりますので、頻度も少なめにしてあげると良いです。
完全に土が乾いたと思っても3日は水やりを待つようにしましょう。
また、夏に気を付けなければならないのが、水やりの時間です。
夏に水やりをする時には、夕方から夜にかけての時間に水やりをするようにしてください。
夏場は午前中から昼間にかけて気温が上昇するため、日の出ているうちに水をあげてしまうと高温でサボテンが蒸れてしまう可能性があります。
時間まで…!と白目になりそうですよね(笑)ただ、自分が涼しい時間を覚えれば、そう難しいタイミングではないと思います。
冬のサボテンの水やり
冬のサボテンは、休眠期という期間に入っていきます。休眠期は、「休み眠る」というその言葉通り、サボテンがあまり成長しない期間となります。
気温が低く寒い10月〜3月頃が休眠期となっていて、この休眠期は、水やりをする間隔を空け、なおかつ水の量も少なめすることが大切です。
春や秋はじょうろなどを使っていたのに比べて、冬は霧吹きなど少しずつ水が出るものも併用して、与える水の量を調節すると良いでしょう。
特に1月など気温が著しく低い期間は、冷たい水を土にやると、霜となって凍ってしまいます。
凍ってしまった水が根腐れの原因にもなるので、サボテンの身体に直接霧吹きで吹きかける「葉水」をすると良いです。
もし凍結の恐れがありそうなら、3~4週間は水やりをしなくても大丈夫なので、断水しましょう。
大きく既に成長しているサボテンだと、冬は水を全くあげないで育てるというやり方もあります。
ただしサボテンがまだ小さい場合は、全くあげないと乾燥して枯れてしまうこともあるので、サボテンの成長度を見ながら水やりをしましょう。
また、冬の水道水はとても冷たく、そのままあげてしまうとサボテンの負担が大きくなって傷んでしまいます。
冬はなるべく冷たい水は使わず、15℃前後のぬるま湯を与えるようにしてください。
冬の水やりの時間帯も、寒さ対策をしましょう!
冬に水やりをするときは霧吹きで、なるべく暖かい日の昼間が狙い目です。
逆に朝や夕方~夜にかけては気温が著しく低いため、与えた水が凍ってしまう恐れがあります。
凍った土で株が傷んでしまうので、水やりの際には気温に十分注意をしましょう。
なお後述しますが、屋内でサボテンを育てることによって、気温によるトラブルは格段に減ります。
霧吹きは主に乾燥防止として使う
量販店でサボテンを買うと、説明書には大体「霧吹きで水を与えること」と書いています。
しかし、何度も申し上げたとおり、特に冬以外の季節においては一回の水やりの量はじょうろなどでたっぷりと与えてあげるのが基本となっています。
では、霧吹きを使うのは全く無意味なのかというと、そんなことはありません。
霧吹きは、サボテンの表面の乾燥を防ぐのに役立ちます。
乾燥には強いサボテンですが、それでも元々生息している環境と私たちが暮らす環境では違いがあります。
エアコンの風などが当たることによって、サボテンも表面が乾燥しすぎてしまうことがあります。
自然界にはないエアコンの風。私もお肌が乾燥して顔に霧吹きタイプのスプレーが手放せません…!
霧吹きを使ってサボテンの表面に適度な湿度を与えてあげることは、サボテンの健康に繋がります。
よりよいサボテンに育たせるためには、たまに霧吹きで表面を濡らしてあげるようにしましょう。
サボテンの水やりは室内がおすすめ!その理由は?
サボテンは屋外で育てるか室内で育てるか、迷う人もいると思います。サボテンはどちらのイメージもありますよね。
これまで述べてきたように、サボテンの水やりは気温などの環境によってこまめに変えてあげる必要があります。
そのため、激しい雨風に当たったり、強い日差しに照りつけられたりすることのない室内の方が、水やりのコントロールがしやすいです。
特に初めてサボテンを育てる人は、室内で育てることをオススメします。
しかし、屋内で育てるとしても日光は必要なので、日当たりの良い場所にサボテンを置きましょう。水やりした土も日光によってしっかり乾きます。
一方で、やはり日照りの強い夏はサボテンにとっても強い刺激になってしまいます。
枯れる原因にもなるので、室内といえども、薄いカーテン越しに日光が当たるようにするなどの工夫をしましょう。
まとめ
- サボテンの水やり頻度は回数で決められず、土の状態や季節を考慮する
- サボテンの水やりのタイミングは、土が完全に乾ききってからが目安となる
- サボテンにあげる水の量は季節によって変えるべきで、春と秋は水の量を多く増やし、冬は水の量を少なく減らす
- サボテンの表面の乾燥を防ぐには霧吹きを使う
- 特に初心者は、サボテンは屋外ではなく日当たりのいい室内で育てるのがオススメ
扱いは簡単なようで繊細のようなそんなサボテンの水やり。頻度ははっきりと何回!と決められるものではありません。
健康的なサボテンを育てるためには水やりの頻度や量、タイミングなどに注意が必要ですが、何より成長を見ながら楽しんでくださいね。
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