近年はジュースだけでなく、お酒もペットボトルで販売されています。
ペットボトルは持ち運びに便利ですよね。
リサイクルもしやすいペットボトルは、飲料の容器としては万能。
しかし、牛乳はペットボトルで販売されていません。そういえば、牛乳は紙パックかビンでしか売ってないですよね。
私はカフェオレが大好きですが、会社のコーヒーと合わせようと家から牛乳を持っていくのいいかも!と思ったものの、はて。牛乳をペットボトルや水筒に入れていいのか迷っていました。
調べてみたところ、牛乳をペットボトルで持ち運ぶのはNGであることが分かりました。
なぜ牛乳は持ち運びに便利なペットボトルで販売されていないのか?それには、重大な理由があったのです!
牛乳がペットボトルで販売されていない理由や、牛乳を水筒に入れてもいいのかなど、牛乳の持ち運びについて徹底的に調べてみました。
牛乳を持ち運びたいときに使えるボトルも紹介しています。
牛乳の持ち運びにペットボトルという選択肢はナシ
牛乳は、ビンや紙パックで売っているのに、なぜペットボトルで売ってないのか?確かに謎ですよね。
最近はジュースだけではなく、カクテルやワイン、日本酒もペットボトルで売られています。
ただ、牛乳は、ある理由から、一般的なペットボトルでの持ち運びができないとされているのです。
ペトボトルがない理由①コストの問題
もし牛乳をペットボトルに入れて持ち運ぶのなら、牛乳専用のペットボトルが必要となります。
ジュースと同じペットボトルはだめなのです。
牛乳の特性上や量の問題から、空気と遮断する素材を使う必要があります。
専用ペットボトルの開発や生産、牛乳をペットボトルに注入するマシンを導入するには莫大なコストがかかります。
一から新しいものを作ると費用も莫大です。さらに流通価格になると、紙パックに比べて約1.5~3倍の価格になってしまいます。
牛乳専用であればペットボトルも可能であるけれど、コストがかかるので容器代としての値段が上がってしまう=実用的ではない、ということのようです。
ペットボトルがない理由②雑菌の繁殖を防ぐため
牛乳は他の飲料に比べて栄養分が多いので、雑菌も繁殖しやすく、10℃以下での保存が基本です。
牛乳を衛生的に保つために、容器にはガラス瓶や紙パックが選択されてきました。
ペットボトルに口を付けると雑菌が繁殖しやすくなってしまいます。
ペットボトルは持ち運びやすいので、気温が10度以上の場所にも持っていく可能性がありますよね。
私は、ペットボトルを車の中に置き、出かけるときに持っていることが多いです。10度以下で保存するのは難しいですね。
食中毒になる可能性も高くなるため、牛乳は紙パックかビンでしか販売されていません。
ペットボトル入りの牛乳についての法律
実は2007年に『乳及び乳製品の成分規格等に関する省令』が改正されて、国内でペットボトル入り牛乳の販売をおこなうことは法律上可能になっています。
ということで、法律ではOKになっています。
ですが、先ほど説明した2つの理由や、消費者アンケートでもペットボトル入り牛乳に対しいい反応が得られず、ペットボトル入り牛乳の販売がおこなわれていません。
海外では牛乳がペットボトルに入れられて売られているのをよく見ます
そういえば、海外では牛乳はペットボトルが多いですね。
日本の紙パック入り牛乳は、業務用でもない限りほぼ1リットル入りですよね。
海外は大型のペットボトルに大容量で販売していることが多いです。例えばアメリカでは1ガロン(=4リットル)入りも珍しくありません。
これは、欧米が食文化の伝統的に牛乳消費量が多いためです。
大容量でも家族ですぐに飲み切り、シリアルにかけたりパンにあわせたりします。
すぐ飲み切るので衛生面の問題はありません。また、味や容量に種類が幅広く、需要が高いです。
海外のペットボトル牛乳は、未開封なら非常用かと思うほど、賞味期限が長いものがあります。
賞味期限が2カ月くらいの商品もあり、ロングライフミルクと呼ばれています。
これは殺菌方法だけでなく、容器がペットボトルであることが大前提です。
牛乳専用のペットボトルにはアルミはくの層構造が採用され、長期間の空気遮断ができます。
牛乳を持ち運びたくても水筒は絶対NG
水筒に牛乳を入れてはいけない理由は、乳製品を何時間も持ち運ぶと水筒の中で腐ってしまう恐れがあるからです。
水筒の中は、完全に密封された空間ですよね。温かい状態で持ち運ぶと、熱気まで加わってしまいます。
このような条件で乳製品を持ち運んでしまうと、腐ってしまうのです。
私はカフェオレを水筒に入れようとしていましたが、まさにカフェオレは牛乳入り。食中毒になるところでした。危なかった…。
短時間で飲み切らないとおなかを壊すリスクが高まります。
さらに、水筒の中の乳製品が腐ることによって、他の問題まで出てきます。
水筒の密封された空間で乳製品が腐ると、ガスが発生します。
このガスが、水筒の内側のステンレス部分を膨張させます。
それによって、水筒の内側が壊れて、フタが開かなくなってしまうのです。
もっとひどい場合は、フタを開けた瞬間、軽い爆発が起きてしまうこともあります。
持ち歩いているときに爆発するかもしれないと思うと怖いですね
牛乳を水筒に入れてはいけない理由をまとめました。
牛乳を水筒に入れてはいけない理由
- 温度を一定に保てず牛乳が傷む可能性がある
- 口を開けた牛乳はその段階で雑菌が入りやすい
- パッキンがカビやすいため
- 牛乳の変質によりステンレスが傷みやすい
- メーカーとしては責任が取れない
- 入れる場合は自己責任で
牛乳は一定の温度に保つことが大切です。冷蔵庫に入れる必要があるわけですね。
冷蔵庫に入れて置くのには意味があったんですね。常温の牛乳より冷えていた方が美味しいですよね。
水筒に入れるとどうしても温度が一定にならないので、短時間で腐ってしまうことがあります。
牛乳パックに書かれている賞味期限は、開封していない場合に飲める期間です
一度開けてしまったものは雑菌が入りやすいので、メーカーは2日くらいで飲み切るよう推奨しているところが多くなっています。
一度開けたものを水筒に移し替えると、同じように雑菌が入り込んでいるので、腐りやすいということです。
とくに水筒は水筒本体にも雑菌が付いている可能性があります。
そして、冷蔵庫よりも高い温度になってしまうので、どうしても雑菌が繁殖しやすくなります。
念入りに洗わなければ雑菌がそのまま繁殖します
例えば水筒のパッキンに牛乳が付着していると、カビが発生します。毎回洗剤を使って洗っているつもりでも、パッキンの間に牛乳が入り込んでいると、すぐにヌルヌルやカビのもとになるんです。
酸が強いものや腐りやすいものは、ステンレスが痛み変質する可能性があるので水筒に入れることは避けましょう。
牛乳はもともと腐りやすいので、メーカー側も注意書きをしています。
どうしても水筒に牛乳を入れて持ち運びたい場合は、自己責任です。
ちゃんと管理できる!という場合以外は、牛乳を水筒の入れて持ち運ぶのはやめましょう。
ステンレスの水筒に入れると危険ですが、どうしても牛乳を持ち運びたいときはダイソーにこんなものが売っていました。
冷んやり水筒です!冷んやり水筒の特徴である凍らせたスティックを入れることで保冷力がアップします!
いろんな種類の冷んやり水筒があったので、自分の好みに合わせて選べますよ♪
クーラーボックスに入れて、クーラーボックスの保冷効果と氷スティックの保冷効果で、一定の温度に保てますね。
牛乳を持ち運びたいときの参考にしてください。これに牛乳を入れて、水筒にコーヒーを入れたら、外でもカフェオレが飲めますね♪
牛乳の持ち運びは何時間なら大丈夫?
牛乳は、どれくらいの時間なら、常温で持ち運びしても大丈夫なのでしょうか?
ズバリ12時間が基準です。なぜ12時間なのか詳しく説明しますね。
常温の規定は様々ありますが、常温は15~25℃、室温は1~30℃と規定されています。
このことから、30℃を超えるような真夏日や暑い車内、直射日光の当たる場所などは、常温とはいえません。
あくまでも30℃を超えない環境で持ち運ぶ場合で、2時間と12時間分けて、詳しく説明します。
しかし、環境によっては、その時間内であっても、飲むのが危険なほど細菌が増殖している可能性もあります。
時間だけで判断せず、状態の変化も確かめてください。
腐敗している可能性がある場合
- 分離して粒ができている
- 酸っぱい匂いがする
- 苦みや酸味がある
- 加熱時に分離して固まる
- 加熱すると沸騰前に泡立つ
- 色が黄色っぽくなっている
この中でわかりやすいのは匂いや色です。腐った牛乳を嗅いだことはないのですが、強烈な匂いを放つはずです。
こんな状態にならないように注意してくださいね。
まず常温で2時間持ち運ぶ場合を詳しく解説します。
常温で2時間持ち運んだ場合
未開封のものを、常温で2時間持ち運んだ場合を考えてみましょう。
結論からいうと、2時間程度の持ち運びなら問題はありません。
牛乳を買って2時間以内に冷蔵庫に入れるのはセーフです。しかし、どれくらいまで大丈夫かを判断する際は、放置していた環境も考える必要があります。
環境によって、差が出ますので、状態も観察する必要があります。
常温で12時間持ち運んだ場合
12時間持ち運んだ場合はどうでしょうか?こちらも、未開封で30℃を超えない環境、ということを前提に考えます。
「何時間までは大丈夫」と明確に答えるのは、それを示した論文がないため、難しいですが、12時間が1つの目安といえます。
なぜなら、12時間を超えて常温で置いておくと、急激に「酸度」が増したとの報告があるからです。
酸度が増すということは匂いもキツくなりそうですね。
「長くとも12時間まで」と思っておくと、うっかり冷蔵庫に入れ忘れたときに捨てるか捨てないか迷わずに済みます。
牛乳は持ち運びせずにできるだけ早く冷蔵庫に入れてください。
まとめ
- 牛乳は持ち運びに便利なペットボトルでは売っていない
- 持ち運びに便利な牛乳専用のペットボトルを作るのにコストがかかる
- ペットボトルに口をつけると雑菌が繁殖する
- 牛乳はステンレスの水筒に入れるのはNG
- 常温で持ち運べる時間は12時間が目安
- どうしても牛乳を持ち運びたいときはダイソーの冷んやり水筒がある
どうしても牛乳を持ち運びたいときがありますよね。
牛乳は栄養が豊富で腐りやすいので、ペットボトルでは販売されていません。
牛乳が腐りやすいことを忘れずに、安全に飲める方法で飲みましょう。
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