普段使用しているその歯磨き粉、いつ買い換えて使い始めたものかを覚えていますか?
普段使用している歯磨き粉は、比較的使い切るまでの時間は早いのですが、旅行用など使う機会の少ない歯磨き粉はいつ買ったかを忘れてしまいがちです。
気付けば10年くらい経っていた!というのは、体に悪い影響がないかちょっと心配ですよね。
食品の賞味期限のように、歯磨き粉にも使用期限は決められており、5年も10年も使えるものではありません。
正しい歯磨き粉の使用期限を知って、使用期限内に使い切れるように注意しましょう。
ただ、捨てなくちゃ!と慌てる必要もありません。
古くなって使用期限が切れてしまった歯磨き粉の、歯磨き以外の活用法も紹介していきます。
歯磨き粉の使用期限は10年よりもっと短い!
商品のパッケージには書かれていませんが、歯磨き粉には「その期間を過ぎるまでに使い切ったほうがよい」とされている使用期限が決められています。
歯磨き粉の使用期限は、基本的には「通常の環境で適切に保管されていれば、製造してから未開封で3年」です。
使用期限が3年以下のものは、商品に記載する必要があります。そのため、商品に使用期限の記載がないものは3年ということです。
正しい使用期限は製造日から数える必要がありますが、製造日を知る方法は後ほど説明します。
製造してから3年を過ぎると品質が急に劣化するということはありませんので、保管方法がひどくなければ3年を多少過ぎても使用はできるでしょう。
ただ、10年ほど経ってしまった歯磨き粉は、品質が悪くなっている可能性が高いです。
さらに、歯磨き粉を開封してしまっていると、品質が悪くなるスピードが早くなります!
一度開封をした歯磨き粉は、できるだけ早く使い切るようにしましょう。
古くなってしまった歯磨き粉は、水分が分離して歯磨き粉が乾燥して硬くなってしまい使用性が悪くなります。
さらに、分離した水分が原因となってカビが生えてしまうこともあります。
洗い流してしまうとはいえ、歯磨き粉は口の中に入るものだから気を付けないといけないですね
歯磨き粉は、歯や口の中の汚れを落とすことを目的とした薬剤です。
医薬品部外品のものがほとんどで、数は少ないですが、治療を目的とした医薬品の歯みがき粉もありますよ。
歯を磨くときに使用する歯磨き剤のタイプは、大きく分けると3種類あります。
ペーストタイプ | 一般的に歯磨き粉と呼ばれる一番メジャーなタイプ。ペースト状でチューブに入っているものが主流。研磨剤、発泡剤、殺菌剤、消炎剤、収れん剤、香味剤など、さまざまな成分が配合されている。 |
ジェルタイプ | ジェル状で無色透明。ペーストタイプの歯磨き粉の後に使用し、ジェルを歯全体にいきわたらせるように使用する。最後に水で洗い流さないものもある。フッ素が配合されているものが主流。研磨剤と発泡剤は配合されていないものが多い。 |
粉末タイプ | 粉そのものを歯ブラシに付けて使用。吸着効果のある粉が配合されており、歯を白くしたり口臭を予防したりする効果がある。 |
ペースト状やジェルタイプなどタイプや配合成分は違っても、使用期限の考え方は同じです。
粉末タイプは長持ちしそうな気もしますが、使用期限を越えて10年も経ってしまうと、空気中の水分を吸って粉がカチカチに固まってしまう可能性があります。
タイプに限らず、高温多湿だったり直射日光が当たったりする場所に保管するのは避けた方がよいです。
パッケージに適切な保管方法は書かれていますので、よく読んで保管場所を選ぶようにしましょう。
歯磨き粉の使用期限は未開封で3年!製造日は?
歯磨き粉の使用期限は「製造されてから未開封で3年」ということが分かりました。
でも製造された日はどこで分かる…?
実は、歯磨き粉が製造された日は、歯磨き粉に印字されているロットから確認することができます!
歯磨き粉に限らず市場に出回っているほとんどの商品は、メーカーで商品を製造するときにロットを印字します。
ロットを印字する主な理由は、その商品を作ったメーカーがあとでいつ製造されたかを調べるためです。
歯磨き粉の製造日を確認する方法
印字するロットのルールは歯磨き粉メーカーの会社がそれぞれで決めていますが、そのルールさえ分かれば、ロットから製造時期を確認することができます。
消費者の安全性に対する意識の高まりから、製造時期を簡単に消費者が確認できるように、大手メーカーは「印字するロット=製造年月日」というルールにしていることが多いです。
参考として、歯磨き粉メーカーの「サンスター」のロットの印字場所を紹介します。
ほとんどの歯磨き粉は、チューブのおしりの方(キャップが付いていない方)にロットが印字されています。
他の歯磨き粉メーカーの花王やライオンでも、ホームページでロットから製造年月日の確認方法を掲載しています。
歯磨き粉のまとめ買いはおすすめしない
消費者が商品をドラッグストアなどで購入して使用を始めるまでに、製造後数か月経過していることが多いようです。
もちろん、その商品の売れ行きや店舗の売り上げにもより、一概にいうことが難しいのであくまで目安の期間です。
参考として、野菜や生鮮食品などの食品は、収穫されてからドラッグストアなどのお店の棚に並ぶまでの時間が短いです。
急がないと腐ったり傷んだりしてしまって、売り物にならなくなってしまうからです。
その点、歯磨き粉の使用期限は未開封で3年ですので、野菜や生鮮食品に比べるとそこまで急ぐ必要がありません。
また、歯磨き粉はスーパーの棚に並べてからすぐ売れるわけではないので、棚の入れ替わりも遅くなります。
とはいえ、歯磨き粉は毎日使ってもなかなか量が減らないので、なるべく使い切るギリギリのところで新しい歯磨き粉を買うようにしましょう。
安いセールのときに何個も買いだめしておくのはあまりおすすめできません
私も安売りのときに歯磨き粉を2個まとめ買いしましたが、1個は未開封のままずっと残ってしまっています…。
使い切れずに使用期限が切れてしまった!ということにならないように、製造後の使用期限を意識して、歯磨き粉を購入したり消費したりするようにしましょう。
歯磨き粉の使用期限は開封後どのくらい?活用法も
未開封の歯磨き粉の使用期限は分かりましたが、開封後はどれくらいなのでしょうか?
開封後の使用期限は明確に決まっておらず、歯磨き粉メーカーのホームページでは、なるべく早めに使い切ってください、となっています。
保管状態や使い方にもよって、安全に使用できる期間が変わってしまうため、開封後〇ヵ月と明確に決められないのでしょう。
どうしても使用期限の目安が欲しい場合は「開封後、半年間」と決めておくとよいかもしれません。
開封した日付は忘れてしまいがちなので、歯磨き粉の容器に書いておくのもおすすめです
使用期限が切れる前に使い切ろうとしたけれど間に合わなかった!
そんなとき、使用期限がきれてしまった開封後の歯磨き粉はどうしたらよいのでしょうか?
歯磨き粉は基本的に洗浄剤のカテゴリーに入りますので、お掃除や臭い取り、虫に刺されたときなど、さまざまな用途で転用することができます!
歯磨き粉の成分によって効果が変わりますので、用途や目的を使い分けるようにしましょう。
研磨剤は水回りのお掃除
研磨剤(清掃剤)が配合されている歯磨き粉は、台所や洗面所など水回りのお掃除に使用できます。
代表的な研磨剤には、以下のような成分があります。
・リン酸水素カルシウム
・酸化チタン
・含水ケイ酸
蛇口やシンクの水垢などは、普通の洗浄剤ではなかなか落ちないことがあります。
そんなときは、クレンザーと同じように古くなった歯磨き粉も使うことができますよ♪
スポンジやはぎれ布に歯磨き粉を適量取り、こするようにすると研磨剤の効果でツルツルになります!
鏡など傷付きやすい場所は、力をかけすぎないようにして様子を見ながらこするようにしてくださいね。
香味剤は臭い取り
メントールなどの香味剤が入っていると、スースーして清涼感をあたえますが、香味剤入りの歯磨き粉で手を洗うと強い臭いがおさえられます。
魚の生臭さや灯油などの臭いが手についてしまったときは、歯磨き粉を少量手に取って泡立てて洗いましょう。
清涼感が強い歯磨き粉の場合は、スースーしすぎないように、歯磨き粉を手に取る量で調整しましょう。
腫れや虫さされ
以下のような消炎作用のある成分が配合されている歯磨き粉は、腫れや炎症をおさえる効果が期待できます。
・サリチル酸メチル
・β-グリチルレチン酸
ちょっと意外ですが、歯磨き粉はなんと虫さされにも効果があります!
旅行でかゆみ止め薬を持ってくるのを忘れてしまった!というときでも、きっと歯磨きセットは持っているはず。応急処置として歯磨き粉を塗ってみましょう。
ちなみに、ここまで紹介した活用方法はあくまでペースト状の歯磨き粉の話です。
同様の成分が入っていれば同じ用途で使用することはできますが、歯磨きジェルは配合成分が異なることも多いので注意しましょう。
まとめ
- 歯磨き粉にも使用期限があり5年も10年も使えない
- 歯磨き粉の使用期限は、適切な保管方法で製造後未開封3年
- 歯磨き粉が製造された日は、印字ロットから確認が可能
- 開封後の使用期限は決まっていないが、早めに使い切ろう
- 古くなった歯磨き粉はお掃除や臭い取りなど他の用途で使おう
製造後10年以上経ってしまった歯磨き粉を使用していませんか?
製造日はロットから調べることが可能ですので、10年近く経ってしまった古い歯磨き粉は別の用途で使い切りましょう!
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